【お酒】233.234.富翁大吟醸純米&純米吟醸桃の滴 伏見酒飲み比べ

今日は、異なる蔵元さんの二つのお酒を飲み比べてみたいと思います。 いずれも京都伏見の(大)吟醸酒です。 なぜ、この二つを飲み比べに選んだのか。 それは、この二つのお酒が、私を呼んでいるからです。 (どうせ山形で買いすぎて、在庫が増えてしまったからだろ。) 富翁 大吟醸純米 カップ 株式会社北川本家M 京都市伏見区山崎町364 アルコール分 15度 原材料名 米・米こうじ 国内産米100%使用 精米歩合 49% 容量180ml詰 (以上、ラベルより転記) 北川本家さんのお酒は、かつて富翁の上撰カップトミオーと、 古都京都の大吟醸純米とをいただいております。 今日いただくこのお酒は、純米大吟醸酒のカップ酒です。 このお酒ですが、京都伏見のコンビニで、299円で販売されていました。 純米大吟醸で299円なんて、破格の安さですね。 もしかして、単に精米歩合を50%以下にしただけの、なんちゃって大吟醸なのでしょうか。 それとも、大吟醸を名乗るにふさわしい、きちんと吟味して製造したお酒なのでしょうか。 このお酒の容器は、ガラスではなくて、ペットボトル(ペットカップ?)なのです。 そのせいか、手に持つと、ガラスのカップのお酒よりもかなり軽く感じます。 私はガラスのカップに慣れているので、この軽さはなんとなく物足りない感じがしてしまいます。 まあ、物足りなかったら、容器を移し変えればいいだけですけれどね。 しかし、…

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【お酒】232.白馬錦 カップ

株式会社薄井商店 長野県大町市大町2512-1 アルコール分:15度 原材料名:米(長野県産)・米こうじ(長野県産米)・醸造アルコール 180ml詰 (以上、カップの印刷事項より転記) 信濃大町は、立山黒部アルペンルートの長野県側の玄関口ですね。 市内には酒蔵が数件あるようです。 いずれの蔵元さんのお酒も、かつていただいたことがありません。 まずはこのお酒からいただきます。 (話のネタ切れを、うまくごまかしたな。) 今日もぬる燗でいただきます。 ほんのわずかに、香ばしいような風味がします。 一口いただくと、さわやかな酸味が広がります。 スーッとしていて、スッキリした酸味です。 うまみはかなり淡めです。 それでも、ちゃんと感じます。 酒臭さはひかえめで、スッキリしたうまみです。 甘みはひかえめです。 全体的に味が淡いことが、スッキリさわやかな酸味を際立たせているような、淡麗やや辛口のお酒でした。

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【お酒】231.秀峰アルプス正宗 純米 カップ

合名会社亀田屋酒造店 長野県松本市島立2748 原材料名 米・米こうじ 長野県米全量使用 精米歩合 70% アルコール分 15% 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 長野県の松本には、市内各所に湧水があります。 しかも、その湧水の多くは飲めるのです。 新宿からムーンライト信州(夜行快速列車)で出かけると、早朝に松本に着きます。 そのまま市内を散策すると、朝早くからポリタンクやペットボトルを持って水を汲みに来ていたり、湧水の周りを掃除したりしている市民の方々の姿を見ることができます。 市民の皆さんに愛されている湧水ですので、きっとおいしい水なのでしょう。 ということは、その水を使って造った松本のお酒も、おいしいのかもしれません。 そんな松本のお酒を、今日もぬる燗でいただきます。 酸味が強めです。 ですが、刺激はなく、ほんのわずかにピリッとするかしないかくらいです。 とてもスッキリしていて、スーッとしたさわやかな酸味です。 純米酒らしく、うまみは濃い目です。 しかし、酸味のスッキリさの影響でしょうか、クドさや雑味は感じません。 醸し出された、酒臭い(←ほめ言葉です)うまみです。 甘みはかなりひかえめです。 そのせいか、ややドライな感じがします。 さわやかな酸味と、濃い目のうまみとが特徴の、濃醇辛口のおいしいお酒でした。 濃い目ですが、スッキリしているので、スイスイといけてしまいました。

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【お酒】230.黒・門外不出 純米吟醸 カップ

西堀酒造株式会社 栃木県小山市粟宮1452 アルコール分/15度以上16度未満 原材料名/米(国産)・米麹(国産米) 精米歩合55% 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 西堀酒造さんのお酒は、かつて門外不出の特別純米酒をいただいております。 今日いただくのは、同じく門外不出シリーズから、純米吟醸酒をいただきます。 吟醸、すなわち「吟味して製造した清酒」(※1)ですから、きっと吟味して製造したことの成果がなんらかのかたちで現れているであろうと期待したいと思います。 純米吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。 空気と一緒にお酒を口に含んで、お酒だけを喉へ流したあと、空気を鼻からスーッと抜くと、かすかに吟醸香を感じるような、感じないような…。 そんなうっすらとした吟醸香です。 でも、食中酒としては、このくらいでちょうど良いと思います。 うまみはしっかりしています。 でも、濃くは感じません。 スッキリしていて、キレのよい、澄んだ感じのうまみです。 少しだけ苦味も感じます。 酸味は弱めです。 スッキリした酸味です。 刺激やピリピリ感はまったくありません。 甘みはかなりひかえめです。 スッキリしていてキレのよい、澄んだうまみが特徴の、やや濃醇でやや辛口のおいしいお酒でした。 この澄んだうまみが、吟味して造ったことの成果なのかもしれません。 (※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8…

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【お酒】229.一生住吉 カップ

樽平酒造株式会社 山形県東置賜郡川西町大字中小松2886番地 アルコール分15.0度以上16.0度未満 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米) 精米歩合60% 日本酒度+5 原料米 山形県産米(国産)コシヒカリ100%使用 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 樽平酒造さんのお酒は、かつて特別純米酒 住吉 超辛口+10をいただいております。 今日は純米酒をいただきます。 このお酒も精米歩合60%ですから、特別純米酒を名乗ることができるはずです(※1)。 しかし、このお酒は純米酒ではあるものの、特別の名称を使用しておりません。 その理由はわかりませんが、もしかしたら、蔵元さんが「この程度の酒では、香味及び色沢が特に良好だとは言い切れない」と判断なさったからなのかもしれません。 果たして、本当に香味及び色沢が特に良好だとは言えないのでしょうか。 まず、色沢については、とてもよいいろつやだと思います。 この点について、樽平酒造さんのWebsiteでは、「活性炭でろ過はしておりませんので、お酒本来の山吹色をしています」と紹介されています。 では、香味についてはどうでしょうか。 それを確かめるべく、今日もぬる燗でいただきます。 一口いただくと、うまみがグッとせまってきます。 濃くて深い、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみです。 少し香ばしい風味もします。 酸味はしっかりしていますが、それほど強くは感じません。…

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【お酒】228.特別本醸造 苗場山 カップ

瀧澤酒造合名会社 新潟県津南町大字下船渡戊555 原材料名/米(新潟県産)・米こうじ(新潟県産米)・醸造アルコール 精米歩合:60% アルコール分:15.0度 内容量:180ml (以上、フタに貼付されたラベルより転記) 瀧澤酒造さんのお酒は、かつていずれも苗場山シリーズの本醸造、純米酒、そして普通酒(別撰)をいただいております。 今日いただくこのお酒は、特別本醸造の苗場山です。 ラベルの表示から判断するに、このお酒は精米歩合が60%であることを特別本醸造の理由としているのでしょう。 なお、特別本醸造の意味については、こちらにまとめてありますので、ご覧ください。 いままでにいただいた苗場山シリーズでは、私は、普通酒(別撰)がうまみがしっかりしていて一番おいしいと思いました。 はたしてこのお酒はどうでしょうか。 今日もぬる燗でいただきます。 あー、こりゃかなり辛口だな。 酸味が強めです。 すっきりというか、むしろキリッとしています。 わずかにピリッとしています。 それに、ちょっとすっぱさも感じます。 苦味はありません。 うまみはかなり淡くて、弱い感じがします。 雑味がなくて、澄んだ味わいです。 酒臭さは感じません。 甘みはひかえめで、ほんのわずかに感じる程度です。 キリッとした酸味を、澄んだうまみが引き立てる、淡麗辛口のお酒でした。 いやぁ、やっぱり私は、普通酒のほうが好きだな。

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【お酒】227.精撰 最上川 300ml

株式会社小屋酒造 山形県最上郡大蔵村清水2591 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール アルコール分 15.0度以上16.0度未満 300ml詰 (以上、ラベルより転記) 小屋酒造さんは、1593年(文禄2年)創業の(※1)、山形県最古の酒蔵なのだそうです。 文禄2年って、豊臣秀吉が最初に朝鮮へ出兵した年の次の年ですよ。 今日は、そんな歴史ある蔵元さんのお酒をいただくわけです。 しかし、今日いただくこの“最上川”というお酒は、もともとは小屋酒造さんの銘柄ではなかったようです。 出典を示すことはできないので正確かどうかはわかりませんが、どうやらこの銘柄は、もともと最上川酒造という蔵元さんのお酒だったようです。 しかし、最上川酒造さんは、2009年に廃業してしまいました。 その際、小屋酒造さんが“最上川”の銘柄を継承したみたいです。 これは完全に私の推測ですが、小屋酒造さんは、人々に愛された最上川の銘柄を残すことは、きっと山形県最古の蔵元さんとしての責務とお考えになったのではないでしょうか。 そんな老舗の蔵元さんが他社から継承したこのお酒を、今日もぬる燗でいただきます。 あ、これは!! 酸味が豊かです。 すっぱさと苦味とがやや強めで、深みのある酸味です。 ほんのわずかにピリッと感じます。 うまみは淡めですが、しっかりしています。 酒臭さはなくて、むしろお米由来のやわらかいうまみがします。 甘み…

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【お酒】226.六歌仙 辛口 300ml

製造元 株式会社六歌仙 山形県東根市温泉町三丁目17番7号 醸造元 六歌仙酒造協業組合 山形県村山市楯岡新町三丁目1番5号 アルコール分15度 原材料名 米(国産) 米こうじ(国産米) 醸造アルコール 300ml詰 六歌仙は、山形県の北村山地方の小さな酒蔵数社が合併してできた酒蔵のようです。 ある文献では、「もともと小さな蔵が多かったこの地方だが、この六歌仙は、この土地の地酒蔵数社が手を組みひとつの会社となり再スタートを始めたという歴史がある。」と紹介されています(※1)。 この合併は、一ノ蔵の設立と似ていますね。 合併してある程度の規模になれば、設備投資や新技術導入などのような、小さな蔵元さんだけではできないこともできるようになるのかもしれません。 この六歌仙ですが、その法人格を、お酒を製造する”六歌仙酒造協業組合”と、それを販売する“株式会社六歌仙”とに分けているようですね。 これって、どのようなメリットがあるのでしょうか。 倒産の危険を分散しているのでしょうか。 あるいは、税制上で有利な点があるのでしょうか。 そんな中小蔵の合併で設立された蔵元のお酒を、今日もぬる燗でいただきます。 最初に酸味を感じました。 スッキリしていて、さわやかな酸味です。 わずかにすっぱさを感じます。 刺激やピリピリ感はありません。 それに、苦味もありません。 うまみはかなり淡いですが、しっかりしています。 酒臭さはひかえめで、む…

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【お酒】225.髙波 タカナミカップ

合資会社丸永酒造場 長野県塩尻市大字広丘高出840 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール アルコール分14度 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 長野県の塩尻と聞くと、ワインを思い浮かべます。 中央西線の塩尻から洗馬までの間の北側の車窓には、ぶどう畑が広がっています。 その近くには、林農園や井筒ワインなどのワイナリーが何軒かありますね。 しかし、塩尻には、日本のお酒の蔵元さんだってちゃんとあるんですね。 山に挟まれた平地ですから、きっと安曇野のようによい水が湧くのでしょう。 そんな塩尻のお酒を、今日もぬる燗でいただきます。 一口目で、酸味とうまみ、そして甘みも感じました。 酸味はそんなに強くはありません。 スッキリしていて、さわやかな酸味です。 刺激やピリピリ感、それにすっぱさや苦味もありません。 うまみはやや濃い目ですが、とてもスッキリしています。 雑味やクセは感じません。 澄んでいて、きれいな感じのうまみだと思います。 甘みもはっきりと感じます。 でも、クドくはなくて、自然な感じの甘みです。 スッキリした酸味と、雑味のない澄んだうまみ、そして自然な甘みとのバランスがよい、旨口のおいしいお酒でした。 飲み応えのあるお酒ではないですが、飲み飽きしない、良いお酒だと思います。

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【お酒】224.雪の茅舎 秘伝山廃 山廃純米吟醸 180ml

株式会社齋彌酒造店 秋田県由利本荘市石脇字石脇53 アルコール分16度 原材料名 米(国産)・米麹(国産米) 精米歩合55% 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 齋彌酒造店さんのお酒は、かつて雪の茅舎 山廃純米をいただいております。 その際、齋彌酒造店さんの酒造りに対するこだわについて紹介させていただきましたので、ご覧いただければと思います。 今日は同じく雪の茅舎シリーズから、山廃純米吟醸酒をいただきます。 山廃純米はとても濃厚なおいしいお酒でしたが、この純米吟醸酒はどうでしょうか。 なお、山廃の意味については、こちらの末尾にまとめてありますので、ご覧ください。 純米吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。 ぐい呑みに注ぐと、イチゴのような吟醸香をほんのりと感じることができます。 そんなに強くはなくて、ちょうどよいくらいです。 酸味がとても豊かです。 山廃酛が作り出した乳酸の影響でしょうか、さわやかなすっぱさを感じます。 そして、わずかに苦味を感じます。 刺激やピリピリ感はありません。 うまみはやや濃い目です。 しかし、クドさがないせいか、スッキリしています。 それに、雑味をまったく感じません。 甘みはひかえめです。 豊かな酸味と、スッキリしたうまみとに、ほんのりと吟醸香が香る、やや濃醇でやや辛口のおいしいお酒でした。 アルコール添加をせず、しかも加水もしないのに、こんなにスッキ…

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