【お酒】318.君の井 手造り生原酒 缶【追記あり】

君の井酒造株式会社 新潟県妙高市下町3-11 アルコール分19.0度以上20.0度未満 原材料名 米(国産) 米こうじ(国産米使用) 醸造アルコール 180ml詰 (以上、缶の印刷事項より転記) 普段は仕事で埼玉県へ行くことはないのですが、先日、突然行く必要が生じてしまいました。 池袋から東武東上線に乗って、ふじみ野駅の近くで所用を済ませました。 帰りに駅まで戻ってきたところ、高架駅の下にスーパーが入っていることに気づきました。 スーパーを見つけたら、そりゃつい、いつもの癖が出てしまいます。 そのスーパーで見つけたのが、このお酒です。 (お得意のサボり癖だな。) このお酒ですが、缶には生原酒と表記してあります。 約20度と、焼酎並みのアルコール度数ですから、原酒であることはたしかでしょう。 しかし、生酒なのかどうかははっきりしません。 なぜならば、このお酒には、要冷蔵などの「保存若しくは飲用上の注意事項」が表示されていないからです。 清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)では「製成後一切加熱処理をしないで製造場から移出する清酒には、保存若しくは飲用上の注意事項を表示する。」と定められています(※1)。 それ故、生酒や生詰のお酒のラベルには、「「要冷蔵」、「冷蔵庫に保管して下さい。」、「冷やしてお早めにお飲みください。」等の消費者及び流通業者の注意を喚起するための表示」をしなければなりません(※2)。 *****…

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【お酒】317.君の井 普通酒カップ

君の井酒造株式会社 新潟県妙高市下町3-11 原材料名 米(国産) 米こうじ(国産米使用) 醸造アルコール アルコール分15.5度 180ml詰 (以上、フタより転記) 君の井酒造さんのお酒は、かつて普通酒の越後辛口越乃酔鬼カップをいただいております。 今日いただくこのお酒も同じく普通酒ですが、辛口である旨の表記はありません。 ということは、もしかしてこちらは甘口なのかもしれません。 そんなことを想像しつつ、今日もぬる燗でいただきます。 うまみは淡めです。 そのためでしょうか、酒臭さはひかえめです。 酸味はひかえめです。 少しスーッとする程度です。 甘みは弱めで、ほんのりと感じる程度です。 淡めのうまみとひかえめの酸味とを、甘みがうまくまとめている、淡麗中口のおいしいお酒でした。 甘みがなければ単なる淡麗辛口だったのかもしれませんが、弱いながらも甘みがあるおかげでお酒がまろやかになっているように思いました。

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【お酒】316.大雪渓 上撰カップ

大雪渓酒造株式会社 長野県北安曇郡池田町会染9642-2 原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール アルコール分16度 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 大雪渓は、かつて普通酒の蔵出しカップをいただいております。 今日いただくこのお酒も普通酒ですが、蔵出しカップと異なり、こちらのお酒のラベルには“上撰”と明示されています。 こちらの上撰は、おそらくかつての一級酒に相当するお酒だったのでしょう。 しかし、上撰も蔵出しも普通酒ですから、もしかしたら両者の味のちがいを理解することは難しいかもしれません。 蔵出しカップの味を思い出しながら、今日もぬる燗でいただきます。 アルコールの香りがかなり強めです。 うまみは淡いです。 スッキリしたうまみに感じます。 わずかに酒臭さを感じますが、淡いのでそれほど目立ちません。 酸味はけっこうしっかりしています。 スーッとして、さわやかな酸味です。 ちょっとピリッとします。 甘みはひかえめです。 スッキリしたうまみと、スーッとさわやかな酸味との、淡麗辛口のお酒でした。 うまみが淡いせいか、アルコールの香りを強めに感じます。 それに、甘みがひかえめなので、ややドライな風味です。 私は、蔵出しカップのほうが好きですね。

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【お酒】315.本醸造 酒匂川(さかわがわ) カップ

石井醸造株式会社 神奈川県足柄上郡大井町上大井954 アルコール分15度以上16度未満 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール 精米歩合 70% 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 石井醸造さんのお酒は、かつて普通酒の箱根街道カップ、純米酒の大涌谷カップ、大涌谷と同じ中身の箱根湯谷酒岳堂須雲川カップ、そして普通酒の曽我の誉カップをいただいております。 今日いただくこのお酒は、本醸造のカップ酒です。 しかし、このカップ酒は、石井醸造さんご自身が世に送り出しているものではないようです。 どうやらこのお酒は、小田原酒販協同組合が企画して販売する商品とのこと。 そのため、ラベルには製造元とともに、発売元である小田原酒販協同組合の名称が併記されています。 この“〇〇酒販協同組合”って、いったいどのような組織なのでしょうか。 各地方の酒販協同組合の上部組織である全国酒販協同組合連合会(全酒協)のWebsiteでは、その存立目的を以下のように紹介しています。 「中小零細小売酒販店は資本力のある大手企業等との競争等において個人では限界があるのが現状であり、そこで個々の力を結集し組織力をもってなしとげようとするものであります。」 「全国酒販協同組合連合会は全国の中小小売酒販店を組合員とし、その組合員のための共同購買事業を推進する活動を目的に、中小企業協同組合法に基づき設立された団体です。」 要するに、中小の小売店が大…

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【お酒】314.渓流カップ

株式会社遠藤酒造場 長野県須坂市臥竜一丁目9番1号 原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール アルコール分:15度 180ml詰 (以上、カップの印刷事項より転記) このお酒ですが、三回目の購入でやっとこうしてご紹介できる運びとなりました。 前二回のときはいずれも、カバンの中に入れて運んでいた際に、フタ(薄いアルミ)の縁がほんの少しだけ破れて、そこからお酒がちょっとずつ漏れはじめてしまったのです。 そのため、自宅へ持ち帰ることを断念し、一回目は乗っていた電車(中央西線)の中で、二回目は宿泊先で飲んでしまいました。 もっとも、この紙カップにはフタの部分にカバーがついていました。 しかし、ガラス製カップのカバーと比べて薄く、しかも密着力が弱いため、他の荷物と接触すると容易にはずれてしまうのです。 紙カップは軽くてよいのですが、持ち運ぶときは、特にフタの部分が他の荷物と接触しないように気をつけないといけませんね。 そんな慎重に持ち帰ってきたこのお酒を、今日もぬる燗でいただきます。 うまみはやや淡めです。 酒臭さはひかえめで、むしろスッキリしたうまみです。 少し苦みを感じますが、それ以外には雑味を感じません。 酸味は弱めですが、はっきりとわかります。 スッキリしていて、スーッとさわやかな酸味です。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みはかなり弱めですが、その存在を感じとることはできます。 …

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【お酒】313.飯豊山(いいでさん) カップ

若乃井酒造株式会社 山形県西置賜郡飯豊町大字中947の3 アルコール分15.0度以上16.0度未満 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類 正180ml詰 (以上、カップの印刷事項より転記) このお酒は、糖類添加の三増酒です。 しかし、酸味料は添加されていないようです。 これまでにも置賜地方(山形県南部)のお酒をいくつかいただきましたが、普通酒は糖類添加の三増酒が多かったように思います。 このお酒は、地域の信仰対象となっている“飯豊山(いいでさん)”をその名にいただいております。 この飯豊山をどの県に含めるかについては、かつてちょっと複雑な事情があったようです。 飯豊山は、山頂を挟んでその北東部分が山形県に、そして南西部分が新潟県に属しています。 しかし、山頂と、山頂へ通じる全長およそ8kmの山道はだけは、福島県に属しているそうなのです。 この状況を言葉で表現しても、きっとよくわからないことでしょう。 そこで、大変稚拙なものではありますが、簡単に絵を描いて見ました。 もし地図をお持ちでしたら、該当箇所をご参照いただくことをお勧めいたします。 この絵の中心部分に、飯豊山の山頂があります。 その山頂の左右まで福島県側から伸びてきている赤い線が、福島県に属する山道なのだそうです。 ある文献では、この山道の状況について以下のように紹介しています。 「この県境は実は幅1メートルもありません。それ…

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【お酒】312.上喜元(ジョウキゲン) カップ

酒田酒造株式会社 山形県酒田市日吉町二丁目3-25 原材料名/米(国産)米こうじ(国産米)醸造アルコール アルコール分15度以上16度未満 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 山形県の北部、酒田市に蔵を置く蔵元さんです。 この蔵元さんは、酒田市内でもかなり中心地に位置しています、 といっても、今日いただくこのカップ酒は、山形県南部の米沢市内にあるスーパーで入手しました。 上喜元は、雑誌や書籍で紹介されているのをよく見ます。 しかし、蔵元さんはWebsiteを開設していないどころか、山形県酒造組合Website内のページもかなり素っ気ない内容になっていることから、もしかしてあまり自ら情報を発信したがらない蔵元さんなのかもしれませんね。 もしそうであれば、情報が少ない分、きっとこれを紹介しておけば通ぶれる通好みのお酒なのでしょうね。 私が見た限りでは、メディアで紹介されているのはどれも特定名称酒ばかりのようです。 一方、今日いただくこのお酒は、普通酒のカップ酒です。 上喜元の特徴として、ある文献では以下のように紹介されていました。 「「しっかりとした旨味のある酸を出して、飲み飽きのしない酒を目指す」という方針によって造られていますから、酸のある食中酒として最適なお酒にすべてがなっています。」 「蔵の設備も素晴らしく、われわれ消費者がいかにおいしく飲むことができるか、ということを常に念頭に置き、温度管理が1本1本できるタンクを設…

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【お酒】311.米鶴 吟醸生彩 300ml【追記あり】

米鶴酒造株式会社 山形県東置賜郡高畠町二井宿1076 原材料名 米・米麹・醸造アルコール 国産米100% 精米歩合55% アルコール分 14度 300ml (以上、ラベルより転記) 米鶴酒造さんのお酒は、かつて米鶴の醸成ファミリーカップをいただいております。 今日いただくこのお酒は、吟醸酒です。 蔵元さんのWebsiteによれば、このお酒は生貯蔵酒なのだそうです。 しかし、このお酒のラベルには、どこを見ても生貯蔵酒である旨の表示がありません。 生貯蔵酒なのに、生貯蔵酒である旨の表示をしなくてもよいのでしょうか?。 この点について調べてみたところ、生貯蔵酒である旨の表示は「製成後、加熱処理をしないで貯蔵し、製造場から移出する際に加熱処理した清酒である場合に表示できるものとする。」とされています(※1)。 すなわち、生貯蔵酒である旨の表示は任意的記載事項(記載したければしてもよいが、しなくてもよい事項)なのです。 ということは、このお酒に生貯蔵酒である旨の表示がなくても、ルール違反ではないということになります。 ちなみに、生酒の場合も、生酒であること自体は任意的表示事項です(※2)。 しかし、「製成後一切加熱処理をしないで製造場から移出する清酒には、保存若しくは飲用上の注意事項を表示する。」と定められています(※3)。 それ故、生酒や生詰のお酒のラベルには、「「要冷蔵」、「冷蔵庫に保管して下さい。」、「冷やしてお早めに…

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【お酒】310.曽我の誉 カップ

石井醸造株式会社 神奈川県足柄上郡大井町上大井954 アルコール分15.0度以上16.0度未満 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 石井醸造さんのお酒は、かつて普通酒の箱根街道カップ、純米酒の大涌谷カップ、そして同じく純米酒の箱根湯谷酒岳堂須雲川カップをいただいております。 “曽我の誉”という名前について、ある文献では、以下のように紹介しています。 「『曽我の誉』は、この地が昔、「曽我村」と言ったことにちなんだもの。(中略)高齢の人が「曽我」という名を聞けば、「富士の仇討ち」として名高い曽我兄弟を思い浮かべるかもしれない。『曽我の誉』には、そうした歴史的な思いも込められているとか。」(※1) また、蔵元さんのWebsiteには、同じような趣旨の記述がありました。 私は歴史は嫌いではないほうですが、曽我兄弟の仇討ちの話については、話の存在は知っていたものの、内容をまったく知りません。 しかし、地酒の名前に使われるほど、大井町の人たちにとってはきっと有名なお話なのでしょう。 実際に、上大井駅前には、曽我兄弟の仇討ちにちなんだお祭りを紹介する説明板が掲げられていました。 読みにくくてすみません。 小田原市のWebsiteにて祭りが紹介されているようですので、そちらをご覧下さい。 ところで、かつていただいた箱根街道カップも、この曽我の誉カップと同じく普通酒でした。 箱根…

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【お酒】309.三諸杉(みむろすぎ) カップ

今西酒造株式会社 奈良県桜井市三輪510 原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール アルコール分15度 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 先週、奈良へ行った際に入手したお酒です。 江戸時代中期(1742年)に創業なさった今西酒造さんは、“大神神社(おおみわじんじゃ)”に一番近い場所に位置する蔵元さんです。 大神神社とは、奈良の三輪山をご神体とする、三大酒の神様(大神神社と、京都の松尾大社と梅宮大社)の中でも最も古い神社です。 そして、このお酒の名前である“三諸杉(みむろすぎ)”については、大神神社の「御神体である「三輪山」は古来から「三諸山(みむろやま)」と呼ばれている事、また三輪山では「杉」に神様が宿るとされている事から命名しました。」と、蔵元さんのWebsiteでは紹介されています。 また、ある文献では、「今西酒造の特徴は、何といっても大神神社の御神体である三輪山(大神神社には本殿がなく、三輪山自体が汎神論的な信仰対象なのだ)の伏流水を仕込みに用い、酒米は地元の優良米を使っていることだろう。」と紹介しています(※1)。 ということは、汎神論的に考えれば、このお酒は名実共に大神神社の神様の化身と言っても過言ではないのではないでしょうか。 そんな恐れ多いお酒ですので、心していただきたいと思います。 (こりゃ、もしまずくても、まずいって言えねえな…。) 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 最初に酸味を感…

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