【お酒】345.恵那山 本醸造 カップ

はざま酒造株式会社 岐阜県中津川市本町四丁目1番51号 アルコール分15度以上16度未満 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール 精米歩合70% 180ml詰 (以上、フタに貼られたシールより転記) 8月中旬に中央西線の中津川駅周辺を徘徊していた際に、笠置鶴カップとともに入手したお酒です。 段ボール箱の中で保管していたのですが、そろそろいただかなければなりません。 本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。 うまみはやや濃いめで、しっかりしています。 醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみです。 ですが、しつこさはそれほどありません。 酸味はやや弱めです。 ちょっとすっぱさを感じるくらいです。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みはひかえめですが、その存在ははっきりとわかります。 お酒の味にコクを添えているようです。 やや濃いめで酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみが特徴の、やや濃醇でやや辛口のおいしいお酒でした。 こういう酒臭いうまみのお酒は大好きです。

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【お酒】344.栄光冨士 精撰カップ

冨士酒造株式会社 山形県鶴岡市大山三丁目32-48 アルコール度数 14度以上15度未満 原材料 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 山形県の古くからの銘醸地である、鶴岡市大山地区にある蔵元さんのお酒です。 “精撰”という名前から判断するに、おそらく旧制度下における二級酒に相当するお酒だと思います。 このお酒のカップは、ガラスではなくてペットボトル(ペットカップ?)です。 このようなカップは、富翁の大吟醸カップでも使用されておりました。 いつもならば電子レンジでぬる燗にするところですが、このカップのまま電子レンジにかけるわけにはいかないと思います。 そこで、容器を移し替えた上で、今日もぬる燗でいただきます。 うまみは淡めですが、しっかりしていて、ピンと筋が通っているようです。 酒臭さはひかえめで、むしろやわらかいうまみです。 少し苦みを感じますが、ほかに雑味はありません。 酸味はやや強めで、はっきりしています。 少しすっぱさがあって、スーッとさわやかな酸味です。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みはひかえめですが、ちゃんと存在しています。 これがお酒の味にコクを添えているようです。 淡めでやわらかいうまみに、さわやかな酸味がよく合っている、やや淡麗でやや辛口のおいしいお酒でした。 うまみの淡さを、酸味と苦みとが補っているように感じました。 これはきっ…

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【お酒】343.雪中梅 普通酒 300ml

株式会社丸山酒造場 新潟県上越市三和区塔之輪617 原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類 アルコール分/15度以上16度未満 300ml詰 (以上、ラベルより転記) 昨日いただいた雪中梅 本醸造と一緒に購入した一本です。 本醸造とのちがいは、ラベルを見れば一目瞭然です。 要するに、こちらは糖類添加の三増酒ですから、特定名称を名乗ることができないのです。 雪中梅は、本醸造でさえ甘口のお酒でした。 ということは、こちらの三増普通酒は、きっとさらに甘いことでしょう。 私は甘いお酒は苦手です。 しかし、たとえ三増酒であっても酒の一滴は血の一滴ですから、購入してしまったものはいただかなければなりません。 甘さを覚悟の上で、今日もぬる燗でいただきます。 本醸造もそうでしたが、このお酒もフタを開けると甘い香りがします。 ああ、やっぱりかなり甘いですわ。 本醸造よりも甘みを強く感じます。 うまみは淡めです。 お米の味はしますが、本醸造よりも淡めです。 酸味は少しはっきりしています。 すっぱさがあって、スーッとした酸味です。 予想どおりの、かなり甘いお酒でした。 もしかしたら、添加した糖類がアルコール発酵しきれずに残存しているのかもしれません。 いやぁ、私にとっては、苦手な味でした。 甘いお酒が好きな方にはおすすめいたします。

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【お酒】342.雪中梅 本醸造 300ml

株式会社丸山酒造場 新潟県上越市三和区塔之輪617 原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール 精米歩合 63% アルコール分/15度以上16度未満 300ml詰 (以上、ラベルより転記) 越乃寒梅と峰乃白梅、そして今日いただく雪中梅の三種をまとめて“越乃三梅”と呼ぶことがあるそうです。 すみません、私は、越乃三梅どころか、この雪中梅すら知りませんでした。 丸山酒造場さんについて調べるために手元にある文献をあたってみたのですが、手がかりがまったくありませんでした。 蔵元さんはWebsiteを開設していないようですし、新潟県酒造組合のWebsite内にある蔵元さんの紹介ページですら簡素なものでした。 私にとっては未知の蔵元さんですが、そのお酒は果たしておいしいものなのでしょうか。 本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。 フタを開けると、甘い香りをはっきりと感じとることができました。 甘みはたしかにしっかりしています。 でも、さらっとしていて、べとつかない甘みです。 うまみはやや淡めですが、かなりはっきりしています。 お米の味を感じとることができる、やわらかいうまみです。 それに、苦みや雑味はまったくありません。 酸味はけっこうしっかりしています。 少しすっぱさがあって、スーッとしていてさわやかな酸味です。 酒臭さはないものの、お米のうまみとさわやかな酸味とがはっきりした、やや淡麗で甘口の…

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【お酒】341.やまとの華 カップ

八木酒造株式会社 奈良市高畑町915 アルコール分 15度 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール・糖類 容量 180ml詰 (以上、ラベルより転記) このお酒は、奈良の猿沢池の近くにあったコンビニで入手しました。 この名前にこのラベルのデザイン、そして販売されていた場所から推察するに、奈良を訪れた観光客に買ってもらうことを狙っているのかもしれません。 しかし、残念ながら、このお酒は糖類添加の三増酒です。 糖添のお酒を観光地で販売することって、どうなんでしょうね。 特に、奈良には外国からのお客さまもたくさんいらっしゃることでしょう。 もし、その外国の方々が、人生で最初に口にする日本のお酒が糖添の三増酒だったらと思うと、うーん…。 もっとも、糖添であろうがなかろうが、お酒がおいしければ問題ないのかもしれません。 おいしいお酒であることを願いつつ、今日もぬる燗でいただきます。 やはり甘さが強めですね。 アルコール発酵しきれなかった糖類が残存しているのかもしれません。 うまみは淡めです。 そのせいか、酒臭さはあまり感じません。 それに、雑味もないみたいです。 酸味は少しはっきりしています。 ちょっとすっぱさがあって、スーッとさわやかな酸味です。 甘みがしっかりした、淡麗甘口のお酒でした。 うまみの物足りなさを感じるものの、酸味が少しはっきりしているせいか、飲み応えはあると思います。 でもやっぱ…

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【お酒】340.東北泉 本醸造 カップ

合資会社高橋酒造店 山形県飽海郡遊佐町吹浦字一本木57 アルコール分/15度以上16度未満 原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール 精米歩合/68% 180ml詰 (以上、カップの印刷事項より転記) 鳥海山の西側、秋田県との県境に近い海岸沿いにある蔵元さんのお酒です。 先週、鳥海山の周辺でカップ酒を収集しました。 その旅では、ぜひとも手に入れたいと思っていたカップ酒がいくつかありました。 今日いただくこの東北泉も、その中のひとつでした。 この東北泉は、有名なお酒ではないと思います。 ですが、ネット上では多くの人がおいしいと評しているようです。 それどころか、悪い評判を見たことがありません。 近くに位置する酒田のお酒は初孫や上喜元などをいただきましたが、うまみがしっかりした美味しいお酒でした。 きっとこの東北泉もおいしいことでしょう。 文献によれば、高橋酒造店さんは、「手造りの小仕込みで、特定名称酒だけをていねいに造る蔵」なのだとか(※1)。 ということは、今日いただくこの本醸造が、東北泉シリーズの中でももっとも基本的な味のお酒になるのではないかと推察いたします。 吟醸酒がおいしいのはあたりまえのことですが、はたしてこの本醸造はどうでしょうか。 念願かなって入手することができたこのお酒を、今日もぬる燗でいただきます。 おおっ!、やっぱりだ。 うまみはやや濃いめで、しっかりしています。 醸…

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【お酒】339.酔鯨 竹寿 上撰 お燗瓶

酔鯨酒造株式会社 高知市長浜566-1 アルコール分 15度 原材料名 米・米こうじ・醸造アルコール 原料米はすべて国産 180ml詰 (以上、瓶の印刷事項より転記) 高知県には多くの蔵元さんがありますが、高知市内に蔵を構えているのは、今ではこの酔鯨酒造さんだけなのだそうです。 消費地に蔵を構えることは、流通の面では便利かもしれません。 しかし一方で、ご苦労もあるようです。 ある文献では、そのご苦労を以下のように紹介しています。 「午後3時頃、貯水タンクを背負ったトラックが蔵に入っていく。」 「タンクの中味は2トンの仕込み水。この水は旧土佐山村から運ばれてくる。」 「もともと蔵内にあった湧水が、都市化の影響で枯渇し始めたは十数年前。それ以来、酒造りにふさわしい水を捜し求め続けた。」(※1) よい水を探し出すことは、たしかに難しいことだと思います。 それに、使用する水を変えれば、造るお酒の味にも変化が生じてしまうでしょう。 水を変えつつ、なおお酒の味を守り続けることは、もっと大変なことだったのではないでしょうか。 また、同じ文献では、酔鯨酒造さんの杜氏さんの言葉を用いて、お酒の味を紹介しています。 「「香りよりも飲んだときの味や切れの良さを重視したい」」 「目指すのは料理の味を引き立て、料理と酒が両方美味しく楽しめる食中酒。特に最近では濃い味や油物の料理が多いため、それに負けない辛味や酸味が立つ酒を造る。それでいて後を引かない…

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【お酒】337.338.篠峯 純米山カップ&純米吟醸十字カップ 飲み比べ

千代酒造株式会社 奈良県御所市櫛羅621番地 今日は、奈良の御所(ごせ)にある蔵元さんのお酒を飲み比べてみたいと思います。 ところで、千代酒造さんの所在地ですが、なかなかの難読地名だと思います。 御所市(ごせし)というのも知らないと読めませんが、その後の大字に相当する部分のほうが難しいでしょう。 この大字部分は、「櫛羅」と書いて“クジラ”と読むそうです。 これについて、奈良のお酒に関するある文献では、以下のように紹介されていました。 「『角川 日本地名大辞典29 奈良県』の「櫛羅」の項の冒頭には、「クシは奇、つまり霊異の力を表す古語で、ラは接尾語とみると、霊異の神ということになる。」という説明が記載されている。」」 「「奇し」「等(ら)」イコール「霊異の神」という解釈は、いかにもこの地に相応しい謎めいた神秘性を感じさせる。櫛羅周辺には、神社や遺跡などが数多く点在しているのだ。」(※1) また、今日いただくお酒の名前である「篠峯(しのみね)」は「葛城山の別称」なのだとか。(※1) そしてこの葛城山は、「修験道の霊場」なのだそうです(※2)。 蔵元さんの地名といい、お酒の名前といい、オカルト的なものを神様とのつながりを感じさせますね。 ということは、もしこのお酒をいいかげんに味わったり、けなしたりしたら、神罰が当たってしまうかもしれません。 私には、飲みたいお酒がまだまだいっぱいありますので、神罰だけは御免こうむりたいものです。 神妙な気…

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【お酒】337.霧氷 ヒノデムヒョウ カップ

岡野酒造株式会社 奈良県宇陀郡御杖村神末1274 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール アルコール分15度 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 奈良県の東部、三重県との県境に位置する御杖村(みつえむら)にある蔵元さんのお酒です。 奈良県の蔵元さんの中では、もっとも東部に位置しているようですね。 この蔵元さんはWebsiteを開設しておらず、また奈良県酒造組合のWebsite内にある蔵元さんのページにも詳しい紹介がなされておりません。 私の手元にある奈良酒に関する文献でも、この蔵元さんのことは紹介されておりませんでした。 きっとこの蔵元さんは、広告宣伝をしない方針なのでしょうね。 これは私の推測ですが、地元の方々に支持されていて、それに答えるために必要な量だけを醸造なさっているのではないでしょうか。 このお酒のカップには、円形のラベルが貼られています。 もしかして、このラベルって、もともとはフタの上に貼るためのものではないでしょうか。 こういうラベルがフタに貼ってあることって、よくありますよね。 そんないろいろと謎めいた蔵元さんのお酒をいただきます。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 フタを開けると、ほんのわずかにお酒の甘い香りがしました。 やっぱり、最初に甘みを感じます。 しかし、強くはありません。 とてもさらっとしていて、軽やかな甘みです。 うまみは淡めですが、筋…

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鳥海山周辺カップ酒収集の旅

そろそろお尻がむずがゆくなってきました。 これは出かけないと治らないなと思い、いつものように夜行バスに飛び乗ってしまいました。 ドリーム鳥海号に乗って着いたところは、秋田県由利本荘市にあるJR羽越本線の羽後本荘駅。 ここから、由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗って、鳥海山のふもとにある矢島を目指します。 なんと、今日(9/20)は西滝沢-矢島間がバス代行とのこと。 職員の方のお話では、仮設の橋梁を架けなおす工事をするためなのだとか。 乗車するのは新型のYR-3000形。 明るい色の固定クロスシートには、テーブルがついています。 “鳥海山ろく線”という名前ですから、列車の窓からは鳥海山が見えるはずなのです。 しかし、この日の朝は、鳥海山は機嫌がよろしくないようで、雲に隠れてしまっていました。 それにしても、ことしの夏は悪天候が続きました。 それにもかかわらず、こうして眺める限りでは、お米の生育は順調のようです。 西滝沢駅で、代行バスに乗り換えます。 列車はもうひとつ先の吉沢駅まで行くそうですが、吉沢駅には駅前広場がないため、バスとの接続は西滝沢駅でとることになったそうです。 代行バスの車窓からは、橋梁工事の現場を眺めることができました。 矢島駅に着きました。 駅の片隅には、使われなくなった気動車(YR-1500型)が留置されていました。 …

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