【お酒】486.醉心 純吟カップ

株式会社醉心山根本店 広島県三原市東町1-5-58 アルコール分15度 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米) 精米歩合 60% 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 醉心山根本店さんのお酒は、かつて普通酒の上撰醉心カップと、醉心の純米吟醸醉心稲穂とをいただいております。 今日いただくこのお酒は、純米吟醸酒のカップ酒です。 品質表示から判断するに、このお酒って、中身はもしかしたら純米吟醸醉心稲穂と同じかもしれません。 同じなのか否か、はたしてそれを私の舌で判断することができるのでしょうか。 (ムリだな) 純米吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。 うまみはやや淡めですが、しっかりしています。 お米のうまみを感じることができます。 吟醸酒らしい苦みも少しはっきりしています。 酸味はひかえめです。 少しすっぱさを感じる程度です。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みはひかえめですが、その存在はわかります。 お酒の味にコクを添えています。 お米のうまみに、ひかえめの酸味と苦みとが気持ちよい、やや淡麗でやや辛口のおいしいお酒でした。 たぶんこれは、純米吟醸醉心稲穂と同じお酒でしょう。 (まちがっていたら責任取れよ!) ところで、今週末は聖地へ巡礼に行ってまいります。 次の更新は、週明けになる予定です。

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【お酒】485.キンシ正宗 普通酒 カップ酒

キンシ正宗株式会社 京都市伏見区新町11丁目337-1 アルコール分15度以上16度未満 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール 180ml詰 (以上、ラベルより転記) キンシ正宗さんのお酒は、かつて普通酒の銀閣辛口荒武者をいただいております。 今日いただくこのお酒は、普通酒のカップ酒です。 このお酒が普通酒であることは、品質表示に精米歩合の表示がないことからわかります。 しかし、このカップ酒について紹介している文献が見つからなかっただけでなく、蔵元さんのWebsiteでも紹介されていないことから、普通酒であること以外の情報を入手することができませんでした。 かつて銀閣辛口荒武者をいただいた際に、キンシ正宗さんが液化仕込みを導入していることを紹介しました。 (液化仕込みの意味については、↑このリンク先の記述をご参照ください。) 液化仕込みは「もろみの初期から物料の流動性が高いため、もろみ管理が容易であり、酒化率(出来た酒の使用原料に対する割合)が高いなどのメリットがあるため、比較的廉価な日本酒製造で普及し始めている。」とのこと(※1)。 ここからは私の予想ですが、今日いただくこのお酒は液化仕込みを導入している蔵元さんが造った比較的廉価な普通酒ですので、きっと液化仕込みで造られているのではないかと思います。 ということは、比較的雑みが少なくて淡い味わいなのではないでしょうか。 そんなことを予想しな…

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【お酒】484.富翁 本醸造 京の町酒カップ

株式会社北川本家M 京都市伏見区山崎町364 アルコール分:14度 原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール 精米歩合:68% 180ml詰 (以上、フタより転記) 北川本家さんのお酒は、かつて普通酒の富翁上撰カップトミオーと、古都京都の大吟醸純米300ml、そして富翁大吟醸純米カップとをいただいております。 今日いただくこのお酒は、本醸造のカップ酒です。 このカップですが、どうやら温度によってカップの色が変わるようです。 蔵元さんのWebsiteによれば「カップは清水寺・金閣寺・五山の文字などを実際の位置に準じてデザイン。このカップを17度以下に冷やすと、五山の文字が赤く点灯します。 」と紹介されています。 しかし、今は冬です。 それに、私はカップ酒を段ボール箱に入れて冷暗所で保管しているので、すでにカップが冷えていて五山の文字などが浮かび上がってしまっています。 ということは、このお酒をこのまま電子レンジでお燗すれば、逆に文字などが消えるはずです。 やはり消えてしまいました。 お酒も温まったことですし、そろそろいただきたいと思います。 うまみはやや淡めです。 淡いものの、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみを感じます。 それでいて、けっこうスッキリしています。 ほんのわずかですが、苦みを感じます。 酸味はひかえめです。 スーッとさわやかな酸…

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【お酒】483.忠正(ちゅうまさ) 本醸造 カップ

株式会社駿河酒造場 静岡市駿河区西脇25-1 アルコール分15度以上16度未満 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造用アルコール 精米歩合65% 180ml詰 (以上、ラベルより転記) このお酒の“忠正(ちゅうまさ)”という名称について、文献では以下のように紹介されていました。 「創業は1751年(宝暦元年)。初代橋本忠兵衛は、賤機山の山麓から湧き出る岩清水を源として酒造りを始めた。(中略)当主の忠の字をとって「忠正宗」としたのが起源である。」(※1) “忠正宗”、略して、“ちゅうまさー”(←ごきげんよう風に)って感じでしょうか。 しかし、上記に記載した名前の由来は、吉屋酒造という蔵元さんに関するものでした。 どうやらこの吉屋酒造さんは、平成22年に廃業なさったようなのです。 この点、静岡県酒造組合のWebsiteによれば、以下のように紹介されておりました。 「 「えっ、駿河酒造場っていう社名の酒蔵、静岡県にあった?」と思われた方、静岡地酒にお詳しいですね。駿河酒造場は、旧・曽我鶴・萩の蔵酒造の新しい社名です。」 「2010年4月に浅間神社近くの吉屋酒造さんが廃業されましたが、その「忠正」ブランドを曽我鶴・萩の蔵酒造さんが引き継ぐことになりました。そこで、蔵を掛川市から静岡市駿河区に安倍川水系の佳い水を得て移転し、社名も駿河酒造(原文ママ)へと改めました。」 要するに、掛川の蔵元さんが忠正の銘柄を継承し、それとともに静岡市…

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【お酒】482.純米 超辛口 船中八策 180ml

司牡丹酒造株式会社 高知県高岡郡佐川町甲1299 アルコール分:15度以上16度未満 原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米) 精米歩合:60% 内容量:180ml (以上、ラベルより転記) 司牡丹酒造さんのお酒は、かつて金凰司牡丹(おそらく本醸造)のほろよいカップ(2回目はこちら)をいただいております。 今日いただくこのお酒は、“超辛口”と銘打たれた純米酒です。 このお酒の名前に付けられている“船中八策”とは、「1867年(慶応3)坂本竜馬が起草した8ヵ条の国家構想。幕政返上、議会開設など公議政体論に基づく。藩主山内容堂に建白のため上京する船中で書かれたので、この名がある。」とのこと(※1)。 これは完全に私の予想ですが、文献によればこのお酒は「さらりとした後口のキレは抜群」であるそうですので(※2)、この点を船中八策の内容の鋭さにたとえているのではないでしょうか? ところで、このお酒のラベルには、“日本名門酒会”の文字が記載されています。 どうやらこのお酒は、この日本名門酒会の「オリジナル商品」なのだとか(※2)。 日本名門酒会とは、昭和50年に株式会社岡永という問屋さんが中心となって結成された、地方のお酒を流通させるための組織です。 この点、日本名門酒会のWebsiteでは、「「良い酒を 佳い人に」をスローガンに、全国約120社の蔵元が丹精こめて造った良質の日本酒を、全国1,700店あまりの酒販店を通して流通…

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【お酒】481.菊正宗 上撰 普通酒 紙カップ

菊正宗酒造株式会社 神戸市東灘区御影本町一丁目7番15号 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール 国産米100%使用 アルコール分15% 180ml詰 (以上、カップの印刷事項より転記) 菊正宗酒造さんのお酒は、かつて以下のものをいただいております。 菊正宗 生貯蔵酒 300ml(普通酒) 菊正宗 上撰 生酛・本醸造 ハイグラス 菊正宗 特別純米酒 超特撰嘉宝蔵 雅(みやび) 菊正宗 生酛純米酒 特撰 嘉宝蔵 灘の生一本 菊正宗 超特撰 嘉宝蔵 生酛吟醸 菊正宗 超特撰 生酛大吟醸 300ml 菊正宗 樽酒 純金箔入カップ 菊正宗 上撰 本醸造 お燗瓶 先日、ローソンストア100へ寄った際に、このお酒を見つけました。 “菊正宗”で、しかも“上撰”の紙カップに、はからずも出会ってしまったのです。 そりゃうれしかったですね。 しかもこのお酒、なんと破格の204円なんです。 キクマサの上撰が204円で買えるなんて、さすがローソンストア100ですな! って、最初は思いましたよ、本当に。 ところが、このお酒を品質表示を見て、あることに気づいたのです。 なんとこのお酒、精米歩合の表示がないのです。 精米歩合の表示がないということは、このお酒は普通酒ということになります。 なぜならば、特定名称酒であれば、精米歩合を必ず表示しなければならないからです(※1)。 あれ、たしか菊正宗の上撰は、…

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【お酒】480.獺祭 純米大吟醸 50 300ml

旭酒造株式会社 山口県岩国市周東町獺越2167番地4 アルコール分16度 原材料名 米(国産)米こうじ(国産米) 精米歩合50% 300ml (以上、ラベルより転記) 私がここでどうのこうのと書く必要がないくらい、有名なお酒です。 (だったら書かなきゃいいじゃないか!) ラベルには、“獺祭”(だっさい)という名前の由来が記載されています。 ところでこの獺祭ですが、雑誌の日本酒特集では常連といってもよいくらい、頻繁に紹介されていますね。 その一例として、ある雑誌では以下のように紹介されていました。 「1984年に現社長(中略)が3代目となった時、旭酒造は廃業寸前にまで追い込まれていた。酒造りにも売り方にも問題があると考えた社長は、それまで造っていた普通酒「旭富士」を捨て、純米大吟醸のみに製造を転換。「本当に美味しい酒」を目指し、酒造りの根本から見直して造り上げた『獺祭』を携え、東京の市場に打って出た。」 「「東京でよい結果が得られ、さあ次は?となったとき、私たちが目指したのが海外でした。今までよりも厳しい状況に挑戦していかなければ、『獺祭』というブランドを磨き、成長していくことはできないと考えたからです。また、国内では人口の減少もあり、需要を海外に求める必要があったのです。」 「『獺祭』は、現在世界22カ国で販売され、海外での売り上げは全体の10%を占めている。」(以上、※1) 普通酒をやめて純米大吟醸だけにするなんて、地元の…

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【お酒】479.龍力 特別純米酒 昔の酒 180ml

株式会社本田商店 兵庫県姫路市網干区高田361-1 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米) 兵庫県特A地区産山田錦100%使用 アルコール分16度以上17度未満 精米歩合65% 180ml詰 (以上、瓶の印刷事項より転記) 本田商店さんのお酒は、かつて龍力の特別本醸造カップをいただいております。 今日いただくこのお酒は、兵庫県特A地区産の山田錦を100%使用した特別純米酒です。 特別純米酒の意味については、かつてこちらでまとめておりますので、ご確認下さい。 このお酒で使われているお米は、兵庫県特A地区産の山田錦100%なのだとか。 特A地区の意味については、かつてこちらでまとめておりますので、ご覧下さい。 ところで、以前いただいた龍力の特別本醸造カップは、五百万石80%・山田錦20%のお酒でした。 この点について、五百万石で造ったお酒は、「淡麗できれいな酒質」になり(※1)、しかも「味の線は細く、すっきりとした酒に仕上がる傾向がある」とのこと(※2)。 一方、「「山田錦」で造った酒の味は、濃醇で幅があるとよく言われる。」とか、あるいは「「山田錦」の酒は味、香りに広がりが違い、口の中の広がりがふくよかである。」のだとか(※3)。 五百万石80%の特別本醸造のほうは、たしかにスッキリした味わいでした。 では、特A地区産山田錦100%の特別純米酒であるこのお酒は、果たしてどのような味わいなのでしょうか。 文献の記述…

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【お酒】478.喜楽長 本醸造 カップ

喜多酒造株式会社 滋賀県東近江市池田町1129 精米歩合 65% アルコール度数15度以上16度未満 原材料名/米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール 180ml (以上、ラベルより転記) 昨日の喜楽長上撰カップ(普通酒)に引きつづき、今日も喜多酒造さんのお酒をいただきます。 今日いただくこのお酒は、本醸造のカップ酒です。 本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。 その前に、このお酒ですが、色は普通酒のそれとあまり変わりませんね。 うまみは上撰よりも濃いめです。 醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみがかなり豊かです。 それに、普通酒と同様に、うまみに深みを感じます。 それでいて、苦みは普通酒よりもひかめで、ちょうどよい感じです。 酸味はやはり強めです。 でも、ピリピリ感は普通酒よりもひかえめです。 甘みは強くはないですが、しっかりしています。 お酒の味にコクを添えています。 濃くて深みのあるうまみが豊かな、濃醇旨やや辛口のおいしいお酒でした。 普通酒よりもうまみが濃いのに、角がなくてまろやかです。 普通酒と同様に決して飲みやすくはないですが、飲み応えがあっていけると思います。 こちらの本醸造のほうがおいしいお酒でした。

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【お酒】477.喜楽長 上撰 カップ

喜多酒造株式会社 滋賀県東近江市池田町1129 アルコール度数15度以上16度未満 原材料名/米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール 180ml (以上、ラベルより転記) 喜多酒造さんでは、昭和45年からつい最近まで、天保正一さんという、能登杜氏に属した方が杜氏を勤めていたそうです。 杜氏(とうじ)とは、一つの蔵元さんで働くたくさんの酒造り職人たちを束ねる責任者のことを言います。 この杜氏には、南部杜氏、越後杜氏、丹波杜氏などのように、地域ごとに流派があって、それぞれが特徴的な技術を持っています。 そして、喜多酒造は滋賀県の蔵元さんですが、「滋賀県の多くの蔵では石川県珠洲市を本拠に夏は農業を営む「能登杜氏」が大多数を占め」ているとのこと(※1)。 また、能登杜氏と滋賀県の蔵元さんとのつながりについて、別の文献では以下のように紹介していました。 「能登杜氏の起こりは、江戸後期。能登半島の海岸沿いの丘陵斜面地は、農業を営むにも耕地規模が小さく、ほかに特産品もないために、農閑期を利用した酒造出稼ぎが「能登衆」と呼ばれ、独自の酒造技術を創り上げていったという、明治年間には、滋賀・大津に「能登屋」と呼ばれる職業安定所のような組織もでき、能登からの杜氏・蔵人を近江、山城方面の酒蔵へと多数斡旋した。」(※2) 能登杜氏の中でもっとも有名な方は、菊姫や鹿野酒造(常きげん)で杜氏を任され、現代の名工にも選ばれた農口尚彦さんでしょう。 その農口尚彦…

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