【お酒】514.寒梅 普通酒 カップ

寒梅酒造株式会社 埼玉県久喜市久喜中央2-9-27 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール アルコール分15度 内容量180ml (以上、ラベルより転記) “寒梅”といえば、新潟の石本酒造さんが造る“越乃寒梅”が有名ですね。 越乃寒梅のことを、“カンバイ”なんて略して呼ぶこともあるくらいです。 では、今日いただくこの“寒梅”は、“越乃寒梅”のバッタ物なのでしょうか? しかし、このお酒のラベルには、“寒梅”の名は登録商標である旨表示されています。 確証はないのですが、調べてみたところ、どうやら元祖“寒梅”はむしろこちらのお酒らしいのです。 石本酒造さん(越乃寒梅)のWebsiteによれば、石本酒造さんの創業は明治40年(1907年)と紹介されています。 一方、寒梅酒造さん(寒梅)のWebsiteによれば、こちらは江戸時代の文政4年(1821年)と、80年以上も早く創業なさっています。 また、独立行政法人工業所有権情報・研修館が運営する特許情報プラットフォームのサイトで、それぞれの商標を検索してみました。 その結果、石本酒造さんが“越乃寒梅”の商標登録を出願したのは1968年(登録は1970年)であったのに対して、寒梅酒造さんが“寒梅”の商標登録を出願したのは1911年(同年登録)だったのです。 これは私の推測ですが、“〇〇寒梅”というお酒は全国各地に存在しますが、それらはむしろ“越乃寒梅”にあやかってつけ…

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【お酒】513.石鎚 純米吟醸 緑ラベル 槽搾り カップ

石鎚酒造株式会社 愛媛県西条市氷見丙402-3 〔原材料〕米(国産)・米麹(国産米) 〔使用原料米〕兵庫県産山田錦21% 愛媛県産松山三井79% 〔精米歩合〕山田錦50%(麹米)松山三井60%(掛米) 〔日本酒度〕+5.0 〔酸度〕1.6 〔使用酵母〕蔵内自家培養酵母KA-1 〔醸造年度〕平成26Y アルコール分16.0度以上17.0度未満 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 比較的有名なお酒のようです。 ある雑誌では「山田錦と松山三井の酒造好適米で仕込んだ、さわやかでキレ味のよい一本。初めシャープだが、徐々にフレーバーが豊かになってやわらかくなる。」と紹介されていました(※1)。 ところで、このお酒には、原料米として山田錦を21%、そして“松山三井”なるお米を79%使用しているとのこと。 山田錦は有名なお米ですので、当然ながらその名を知っていました。 しかし、私は、この“松山三井”というお米の名を聞いたのは、今回が初めてでした。 文献にあたってみたところ、どうやらこの“松山三井(まつやまみい)”というお米は、もともとは食用米として育成されたものの、近年では敬遠されていたようです。 しかし、その後、酒米に適していることがわかり、最近では酒米としての需要が増えているらしいのです。 このことについて、私があたった文献では以下のように紹介していました。 「松山三井’は1953年に愛媛県農業試験場で育成された伝統ある品…

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【お酒】512.八重垣 純米酒 姫路城本丸 300ml

ヤヱガキ酒造株式会社Y 兵庫県姫路市林田町六九谷681 原材料名:米(国産)・米麹(国産米) 精米歩合:65% アルコール分:15度 300ml (以上、包装フィルムの印刷事項より転記) ヤヱガキ酒造さんのお酒は、かつて八重垣の本醸造をいただいております。 今日いただくこのお酒は、姫路城をその名にいただく純米酒です。 このお酒は、アルミ製のボトルに詰められています。 そして、外ブタがお猪口になっています。 これはおそらく月桂冠キャップエースと同じ発想で、列車の中なんかで手軽に飲めるように設計されているのでしょう。 今日は、そんな姫路城をその名にいただくこのお酒をいただきます。 純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 その前に、このお酒ですが、色はほとんど着いていませんね。 おおっ、こりゃすっぱいわ! 一口含むと、強めのすっぱさが迫ってきます。 八重垣は、本醸造も酸味がはっきりしたお酒でしたが、これはもっとはっきりしています。 でも、刺激やピリピリ感はないですね。 うまみは淡めです。 純米酒ですが、このうまみは本醸造よりも淡いと思います。 そのせいか、苦みや雑味はありません。 甘みはひかえめながら、わずかに感じます。 しかし、すっぱさに隠れているようです。 酸味の強い、淡麗すっぱ辛口のお酒でした。 同じはっきりした酸味でも、私は本醸造のほうがおいしいと思います。 …

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【お酒】510.511.福正宗 純米 ひゃくまんカップ 辛口&旨口 飲み比べ

株式会社福光屋 石川県金沢市石引二丁目8-3 福光屋さんのお酒は、これまでに加賀鳶の純米と純米吟醸、福正宗の純米黒ラベルカップ、加賀鳶の山廃純米超辛口、そして特別純米酒の黒帯悠々をいただいております。 今日は、北陸新幹線開業を記念して発売されている(と思われる)カップ酒を2種類飲み比べてみたいと思います。 このカップ酒のラベルには、なにやらダルマらしきデザインが施されています。 蔵元さんの通販サイトによれば、このダルマらしきものは、「石川県北陸新幹線開業PRマスコットキャラクター「ひゃくまんさん」」というもので、「石川県の郷土玩具であり、縁起物の「加賀八幡起上り」をモチーフに、石川の多彩な文化をギュッと凝縮し、百万石の豪華絢爛さをイメージさせるデザインで、開業PR キャッチコピー「いしかわ百万石物語」を象徴するキャラクターとして作成されました。」とのこと。 しかしねぇ、これは私の感想ですが、このダルマの姿から北陸新幹線開業を連想することは、どう考えてもできないと思うんですわ。 地元の方々の想いが詰められていることはわかるのですが、新幹線開業PRのキャラにするならば、見ただけで新幹線を思い起こさせるようなキャラにしたほうがよかったのではないでしょうか。 いかんいかん。 他人の批判をしないのは、このブログのお約束でした。 新幹線開業を喜ぶ地元の方々の想いを受け止めて、これらのお酒をいただきたいと思います。 福正宗 純米 ひ…

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【お酒】509.本醸造 自然郷 さわやか カップ

合名会社大木代吉本店 福島県西白河郡矢吹町本町9 アルコール分15度以上16度未満 原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)醸造アルコール 精米歩合 表示なし 正180ml詰 (以上、フタとカップの印刷事項とより転記) 大木代吉本店さんは、もともと“楽器正宗”というお酒を造っていたそうです。 このことについて、福島県南酒販株式会社のWebsiteでは、以下のように紹介しています。 「西白河郡矢吹町。旧四号国道沿いの商店街に、旧家らしい趣ある外観を呈する大木代吉本店は、慶応元(1865)年の創業である。(中略)今に至るまで「楽器正宗」の銘柄は地元に根付き、「楽器さん」と大木家を呼ぶ馴染み客も少なくないという。 」(※1) しかし、別の文献によれば「「楽器正宗」は醸造用アルコールやブドウ糖を添加する三倍増醸造だった。品質が悪く、味も画一的で消費者の支持を得られなかった。「三倍増醸酒はもうだめだ」と感じ、一大方針転換で始めたのが純米酒造りだった。高度成長期の昭和四八(一九七三)年ごろのことだ。」とのこと(※2)。 楽器正宗に限界を感じた蔵元さんは、純米酒や本醸造へと方針を転換するそうです。 「その頃、大木氏は偶然「越の寒梅」を飲む機会を得た。「当時は辛口の酒はあまり評価が高くなく、『越の寒梅』もその後の大ブームなど予想もできない、無名の酒でした。しかし、私はこんな酒があるのかと、ショックを受けました。こんな酒を飲みたい。こんな酒を作りたいと強く思いま…

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【お酒】508.千駒 純米 カップ

千駒酒造株式会社 福島県白河市年貢町15-1 アルコール分16.0度以上17.0度未満 原材料名 米(国産)・米麹(国産米) 精米歩合 60% 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 福島県南酒販株式会社のWebsiteでは、千駒酒造さんについて以下のように紹介しています。 「古くから、みちのくの玄関口として人やものが行き来してきた白河。小峰城の城下町として栄え、また、戊辰戦争最大の激戦と言われる「白河口の戦い」が繰り広げられたことでも知られる。」 「「千駒」の名は、ここが馬市がさかんであったことから、若駒の蹄の音やたくましい姿、そして人々の健康を祈る思いを酒に込めたものだという。」(※1) このお酒ですが、アルコール度数を16度以上と、若干高めに設定されているようです。 純米酒ですから、その原酒のアルコール度数は17~19度くらいでしょう。 (以前にいただいた純米生原酒は17度でした。) (純米酒を含めて)市場で販売されているお酒の多くは、15度前後に下げるべく加水調整されています。 一方、今日いただくこのお酒は16度~17度ですから、これは一般的な日本のお酒よりも加水量が少ないと推定できると思います。 ということは、おそらくこのお酒は、濃醇な味わいを楽しむことができるのではないでしょうか。 三増酒を三日連続で飲み続けていたせいか、濃醇なお酒を飲みたくてしかたがありません。 おいしいお酒であることを願いつつ、純米酒です…

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【お酒】507.会津ほまれ 黒カップ200

ほまれ酒造株式会社 福島県喜多方市松山町村松字常盤町2706番地 (以上、フタより転記) アルコール分 14度 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール・糖類・酸味料 200ml詰 (以上、ラベルより転記) 昨日いただいたほまれ200カップは糖類・酸味料添加の三増酒でした。 今日いただくこのお酒もまた、ほまれ200カップと同じく喜多方のほまれ酒造さんが世に出している、糖類・酸味料添加の三増酒でした。 これで三日連続で、糖添の三増酒をいただくことになります。 それにしても三日連続で糖添というのは、なかなかきびしいものがあります。 しかし、いくら文献を読みあさって知識を習得しても、実際にいろいろなお酒をいただいてみなければ、様々な種類のお酒の味を一つずつ正確に理解することはできません。 むしろ、よき修行の場を授かったのだと思って、ありがたくいただくことにいたします。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 うまみはかなり淡めです。 それに、やはり深みはありません。 しかし、淡いせいか、クドさは感じません。 それに、苦みや雑味もありません。 酸味は少しだけ感じます。 すっぱさがあって、ちょっとだけさわやかさを感じる酸味です。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みはやっぱりはっきりしています。 しかし、とろみのような舌触りは感じるものの、べとつきはそれほどないみたいです。 全体的…

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【お酒】506.ほまれ200カップ

ほまれ酒造株式会社 福島県喜多方市松山町村松字常盤町2706番地 (以上、フタより転記) アルコール分 14度 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール・糖類・酸味料 200ml詰 (以上、ラベルより転記) 福島県喜多方市にあるほまれ酒造さんは、ある有名な方のご実家です。 そのお方は、関口宏のサンデーモーニングに出てくる、赤いフレームのメガネでおなじみのお姉さんです。 ある雑誌では、ほまれ酒造さんについて特集した記事で、このことを以下のように紹介しています。 「喜多方を代表するこの蔵に生まれ育った、フリーキャスターの唐橋ユミさんは、やはり酒を好むという。」(※1) そんな蔵元さんが造ったこのお酒ですが、残念ながら、糖類・酸味料添加の三増酒でした。 昨日に引きつづきいささか手抜き感のある書き方ではありますが、三増酒についてはかつてこちらでまとめておりますので、ご参照ください。 昨日いただいた富士錦は糖類のみの添加で、酸味料は添加されておりませんでした。 別の蔵元さんのお酒を比較対象にするのは適当ではないかもしれませんが、酸味料添加の効果を知るための何らかの手がかりにはなると思います。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 うまみは濃くはないですが、けっこうはっきりしています。 でも、お米の味などは感じません。 醸し出された酒臭いうまみが熟成された風味に似ているようにも思いますが、それとは異なっ…

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【お酒】505.富士錦 金印 カップ

富士錦酒造株式会社 静岡県富士宮市上柚野532 アルコール分15.0度以上16.0度未満 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール・糖類 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 富士山の南西の麓に位置する富士錦酒造さんは、「酒造のまわりの水路には大変きれいな水が流れている。この蔵では、七〇年以上も前の雪解け水といわれる富士の湧水を三〇mの井戸から汲んで使用している。」とのこと(※1)。 そんな富士山からの恵みの水を使って造られた(と思われる)このお酒ですが、残念ながら、糖類添加の三増酒でした(しかし酸味料は添加されていません)。 三増酒については、かつてこちらでまとめておりますので、ご参照下さい。 三増酒でも、出会ったものはいただく方針ですので、我慢してありがたくいただきます。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 その前に、このお酒ですが、色はなかなかおいしいそうです。 一口含むと、まず最初にアルコールの香りを少し強めに感じました。 うまみはやっぱり淡めです。 深みやコク、それに酒臭さはほとんど感じません。 わずかに苦みを感じますが、雑味はそれほどありません。 酸味はひかえめです。 ちょっとだけさわやかさを感じる程度です。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みはやはりはっきりしています。 三増酒にありがちな、ちょっとべとつく感じの甘みです。 淡めのうまみに、わずかな苦みと…

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いわき、福島での酒集め

青春18切符のシーズンですから、それを使って酒集めを企てました。 まずは、我孫子始発の常磐線に乗って、北上しました。 水戸で乗り換えの際に、改札を出て、ちょっとだけおみまいしてやりましたよ。 右のカップ酒は水戸駅コンコースにある土産物の店で購入したのですが、普通酒なのに355円という超ボッタクリ価格。 アベノミクスにしてやられた、と思って別の店を覗いたら、そこではなんと300円で販売されていましたよ!(300円でも高いですけれどね。) 左の純米樽酒は350円。これは適正価格でしょうな。 水戸でE501系に乗り換えて、さらに北上します。 もはやこの電車から、ドレミファチャラララ~♪の音は消えてしまっていました。 着いたのはいわき。 いわきでは、調子に乗って買いすぎてしまいました。 いちばん左の会津ほまれ三個のうち、下の二個(200mlのもの)は糖添でした。 その右隣の二個(ダルマの絵柄のもの)は金沢の福光屋さんの酒ですが、スーパーの酒売場に福光屋の特設コーナーがあったことから、つい手を伸ばしてしまいました。 真ん中の奥の松は、頑張れば私の近所でも見つけることができる酒なのですが、これもつい買ってしまいました。 一仕事終えたところで、腹が減ってきました。 駅ビルの中を物色していたところ、あるポスターに心惹かれてしまいました。 どうやら、半田屋さんという、主に東北地方でチェーン展開しているお店のようです…

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