【お酒】600.羽陽一献 カップ

株式会社中沖酒造店 山形県東置賜郡川西町大字西大塚1792-3 アルコール分15度 原材料名/米(国産)米こうじ(国産米)醸造アルコール 180ml詰 (以上、ラベルより転記) ネット上の情報では、羽陽一献には山廃純米カップやひやおろしカップがあるようです。 しかし、私が置賜での酒集めで見つけることができたのは、この普通酒だけでした。 このお酒には上撰や精撰などといったランクを示すものは表示されていませんので、おそらく中沖酒造店さんで最も安価なお酒なのではないでしょうか。 普通酒ですが、糖類や酸味料は添加されていないとのこと。 かなり古い情報では糖添カップもあったようですが、もしかして糖添をおやめになったのでしょうか? とまあ、予想ばかりですみません。 情報源となる文献等がないものですから、断定的な表現をすることができないのです。 でも、いろいろと考えていても仕方がありません。 たとえどんなお酒であっても、おいしければそれでよいのです。 ああだこうだと述べるのはこのくらいにして、そろそろいただいてみたいと思います。 (うまく逃げたな。) 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 このお酒ですが、なかなかおいしそうな色をしています。 うまみはやや淡めです。 酒臭さはひかえめで、むしろやわらかいうまみを感じます。 ほんのわずかですが、苦みを感じます。 酸味はひかえめです。 さわやか…

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【お酒】599.鳳陽 純米酒 カップ

合資会社内ヶ崎酒造店 宮城県黒川郡富谷町富谷字町27 アルコール分15度 原材料名 米(国産)米こうじ(国産米) 精米歩合 60% 180ml (以上、ラベルより転記) 内ヶ崎酒造店さんのお酒は、かつて普通酒(糖類酸味料添加)の鳳陽カップと、鳳陽の本醸造カップとをいただいております。 今日いただくこのお酒は、純米酒のカップ酒です。 披露できるようなネタを持ち合わせておりませんので、さっさといただいてみたいと思います。 純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、けっこうはっきりしています。 うまみはけっこう濃いめです。 醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみです。 それとともに、苦み、いや渋みかな、それが少し強めです。 酸味がけっこうはっきりしています。 すっぱさがはっきりしています。 それに、ピリピリ感がありますね。 甘みはひかえめですが、その存在はわかります。 ですが、うまみと酸味とに隠れているように思います。 味がはっきりしていて荒々しい、濃醇辛口のお酒でした。 うまみと酸味とがかなりはっきりしています。 それとともに、苦み(渋み)や酸味も目立っているようです。 飲みやすくはないですね。

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【お酒】598.一生幸福 本醸造 300ml

株式会社鈴木酒造店 長井蔵 山形県長井市四ツ谷1の2の21 アルコール分/15.0度以上16.0度未満 精米歩合/65% 原材料名/米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール 酒造好適米100%使用 300ml詰 (以上、ラベルより転記) 今日は、置賜地方で酒集めをした際に、長井の市街地を歩き回って見つけたお酒をいただきます。 鈴木酒造店さんは、かつて福島県浪江町で「磐城壽」というお酒を造っていらっしゃったそうです。 しかし、蔵元さんのWebsiteによれば、浪江町の酒蔵は「東日本大震災にて全建屋流失、蔵はF1から直線距離7㎞で一時警戒区域に指定され、現在休業を余儀なくされています。」とのこと。 それでも酒造りへの情熱は冷めることがなかったようで、平成23年に山形県長井市にあった東洋酒造の全株式を取得して事業を承継し、“株式会社鈴木酒造店 長井蔵”と名称変更して、山形で酒造りを再開したそうです。 福島で被災し山形へ移ってきたわけですが、それを決断したときの状況について、ある雑誌では以下のように紹介していました。 「福島県内で移転先を探し始めたが原発事故の影響で地域が限られる。土地が見つかっても蔵の新築や免許の取得に時間がかかり、酒を造れるのは最短で1年半先とわかる。焦り始めた頃、山形県工業技術センター酒類研究科長の小関敏彦さんから、廃業を考える山形県の酒蔵を紹介された。福島県外に移ると復興支援制度は使えないが、蔵を譲り受ければ、すぐ…

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【お酒】597.初孫 生酛純米吟醸 いなほ 300ml

東北銘醸株式会社 山形県酒田市十里塚字村東山125番地の3 アルコール分16度 原材料名 米・米麹 国産米100%使用 精米歩合55% 300ml詰 (以上、ラベルより転記) 初孫シリーズは、これまでに以下のものをいただいております。 132.初孫 一徹生酛 純米酒 180ml 240.酒王 初孫 180ml 251.初孫 生酛純米本辛口 魔斬 300ml 261.初孫 マイカップ 262.初孫 生酛純米酒カップ 263.初孫 本醸造 本撰ニューカップ 305.特別本醸造 銀嶺初孫 300ml 376.初孫 吟醸 生酛造り 300ml 今日いただくこのお酒は、生酛造りの純米吟醸酒です。 生酛造りについては、かつてこちらでまとめております。 また、生酛造りのお酒の味わいについては、かつてこちらで文献の記述を紹介しておりますので、あわせてご覧ください。 純米吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。 お酒の色は、ほとんどわかりませんね。 吟醸香はかすかに感じる程度です。 アル添吟醸酒と比べると、こちらのほうがひかえめです。 ですが、食事とあわせるにはこのくらいのほうがよいと思います。 うまみはやや淡めですが、かなりしっかりしています。 お米のうまみが舌をピンと突いてくるような感じがします。 吟醸酒らしい苦みをほんのわずかに感じますが、雑味はまったくありません。 酸味はややはっき…

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【お酒】596.金陵 超辛口 カップ

西野金陵株式会社T 香川県仲多度郡琴平町623番地 アルコール分/15度以上16度未満 原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール 200ml詰 (以上、ラベルより転記) 西野金陵さんのお酒は、かつて金陵の本醸造ハンディグラスをいただいております。 今日いただくこのお酒は、超辛口と銘打たれた普通酒です。 本醸造ハンディグラスもそうでしたが、このお酒も新橋にある香川・愛媛せとうち旬彩館にて入手しました。 このお酒ですが、日本酒度が+15なのだとか。 日本酒度の意味については、かつてこちらでまとめております。 要するに、 -(マイナス);糖分が多い=甘口 +(プラス);糖分が少ない≒辛口(甘みが少ない) と覚えておけば問題ないと思います。 国税庁の調査によれば、平成25年度の一般酒の日本酒度全国平均は+3.9でした(吟醸酒は+4.2、純米酒は+4.3、本醸造は+5.3)(※1)。 一般酒の県内平均が最も高かったのが富山県で、+6.8とのこと。 また、西野金陵さんがある香川県の平均は+4.5でした。 これらの数字と比較すると、+12ということは、全国平均から見ても、また香川県においても、かなり辛口の(かなり甘みが少ない)お酒であると言えるのではないでしょうか。 しかし一方で、お酒の甘辛は、糖分の量だけで決まるわけではないようです。 ある文献では、お酒の甘さに影響を及ぼす物質について、以下のよ…

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【お酒】595.橘倉酒造 樽酒 カップ

橘倉酒造株式会社 長野県佐久市臼田653番地2 アルコール分 15度 精米歩合 70% 原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール 180ml (以上、ラベルより転記) 橘倉酒造さんのお酒は、かつて菊秀蔵出し本醸造樽酒カップをいただいております。 今日いただくこのお酒も樽酒ですが、どうやらこちらには特定名称の表示がないことから、普通酒のようです。 本醸造のほうは精米歩合が65%でしたが、こちらは70%とのこと。 このお酒の蔵元さんについて、文献では以下のように紹介されておりました。 「農林、郵政大臣を歴任した井出一太郎さん、「アトラス伝説」で直木賞を受賞した作家井出孫六さん、農村婦人運動家の丸岡秀子さんらの生家でもあるこの蔵元には、元禄年間創業の造り酒屋らしい文化の薫りが満ちている。」(※1) 井出一太郎さんの息子も政治家でしたし、一太郎さんの孫のうちの一人も現役の政治家のようですね、 しかし、それぞれ所属政党がちがうようです。 政治への情熱は継承しつつも、主義主張は異なるのでしょうか。 それとも…。 あ、いや、酒の席で政治の話をするのは野暮ですから、やめておきましょう。 というわけで、そろそろいただいてみたいと思います。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 このお酒ですが、色がかなり濃いですね。 黄色というよりは、むしろ金色のようです。 木香はほとんど感じませんね。 …

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【お酒】594.千駒 コマカップ

千駒酒造株式会社 福島県白河市年貢町15-1 アルコール分15度 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類・酸味料 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 千駒酒造さんのお酒は、かつて千駒の純米カップをいただいております。 今日いただくこのお酒は普通酒です。 “優良清酒”と銘打たれているようですが、まことに残念ながら、糖類酸味料添加の三増酒でした。 糖類も酸味料も添加されている“優良清酒”って、一体どんな味なのでしょうか。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、少し着いているのがわかります。 うまみはやや淡めです。 酒臭さ(←ほめ言葉です)はほんのわずかです。 しかし、三増酒にありがちなクドさはそれほど感じません。 ですが、苦みがけっこうはっきりしています。 酸味はひかえめです。 さわやかさを少し感じる程度です。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みは少しはっきりしています。 ですが、糖添酒にありがちなとろみのような舌触りは感じませんでした。 全体的に淡い味わいの、やや淡麗でやや甘口のお酒でした。 苦みが気になるところですが、それが甘みを抑えてくれているようです。 クドさがなく、しかも甘みもひどくはないので、三増酒にしてはいけると思います。 これが“優良清酒”たる所以なのでしょうか。

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【お酒】593.愛宕の松 特別純米酒 カップ(むすび丸)

株式会社新澤酒造店K 宮城県大崎市三本木字北町63番地 原材料 米(国産)・米麹(国産米) アルコール分 16度 精米歩合60% 180ml (以上、フタより転記) 新澤酒造店さんのお酒は、かつて愛宕の松の本醸造カップをいただいております。 今日いただくこのお酒は、特別純米酒です。 このお酒ですが、仙台・宮城観光PRキャラクター“むすび丸”をそのラベルにいただいているとのこと。 いつも言うようですが、地元のゆるキャラをラベルにいただくのであれば、もしもそのお酒がまずかった場合、それは一蔵元さんの問題だけでは済まされないのではないでしょうか。 ゆるキャラの名を汚すのみならず、そのゆるキャラを使用する地域全体の名誉にかかわることなのです。 このお酒に限らず、ゆるキャラをラベルにいただく全ての蔵元さんは、はたしてそういったお覚悟を持っていらっしゃるのでしょうか。 まあでも、新澤酒造店さんの場合はかつていただいた本醸造カップがとてもおいしかったので、きっとこのお酒も問題ないことでしょう。 そんなことを考えながら、そろそろいただいてみたいと思います。 特別純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色ははっきりしていますが、本醸造ほどではないみたいです。 うまみは濃いめで、しっかりしています。 醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみも感じますが、なんとなく添加された味わいのような感じがするのは気の…

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【お酒】592.わしが國 カップ

株式会社山和酒造店 宮城県加美郡加美町字南町109-1 アルコール分15.0度以上16.0度未満 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類・酸味料 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 山和酒造店さんの酒造りについて、ある雑誌では以下のように紹介されておりました。 「大きくすることだけが進化ではない。削って磨くことでより光ることができる。輝石のような進化がある。『山和酒造店』は、そんな酒蔵だ。」 「「少量でもいい。もっと質の高い、新しい酒に挑戦したい」という伊藤さんの志から、生産量を抑え、米の個性と向き合いながら酒を造る現体制へとシフトしていった。」 「現在の石高は約800石。かつての名残は、一般的なものの3倍はあろうかという大きさの圧搾機などに残されている。」(※1) はたしてこの少量生産の成果は、今日いただくこの普通酒カップ酒にも現れているのでしょうか。 と期待してはみたものの、まことに残念ながら、今日いただくこのお酒は糖類酸味料添加の三増酒でした。 三増酒については、かつてこちらでまとめておりますので、ご参照ください。 糖類や酸味料を添加して造る三増酒の技法は、終戦直後の米不足の状況下でもお酒を十分に造ることができるようにするために開発された、いわば大量生産を目指した方法ですよね。 そんな三増酒は上記に紹介した蔵元さんの考え方とは正反対の存在だと思うのですが、はたして今日いただくこの三増酒にもこの…

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【お酒】591.賀茂鶴 生囲い純米酒 生貯蔵酒 300ml

賀茂鶴酒造株式会社ト 広島県東広島市西条本町4番31号 アルコール分/14度以上15度未満 原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米) 精米歩合/65% 日本酒度/+4 300ml詰 (以上、ラベルより転記) 賀茂鶴酒造さんのお酒は、かつて上等酒カップと純米酒、本醸造辛口カップを、さらにオバマさんも飲んだ大吟醸の特製ゴールド賀茂鶴をいただいております。 今日いただくこのお酒は、純米の生貯蔵酒です。 ラベルを読むと、「未開栓ならば製造年月から1年を過ぎても熟成した味わいをお楽しみ頂けます。」と書いてありました。 生貯蔵酒って、フレッシュな風味を残していることが売りのはずですよね。 その生貯蔵酒を熟成させると、いったいどんな味になるのでしょうか。 とても面白そうですが、私は一年も待てませんので、さっさといただいてみたいと思います。 生貯蔵酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。 このお酒ですが、色が少し着いているのがわかります。 生貯蔵酒だけあって、一口含むと、フレッシュな風味が口の中に広がります。 うまみは淡めですが、しっかりしています。 やわらかいうまみで、酒臭さはないみたいです。 苦みが少しはっきりしていますが、いやな苦みではないですね。 酸味はひかえめです。 少しさわやかさを感じる程度です。 甘みもひかえめですが、その存在はわかります。 フレッシュな風味に苦みが味を引き締める…

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