【お酒】992.ほろ酔 上撰 カップ

青砥酒造株式会社 島根県安来市広瀬町布部1164-4 原材料名:米(国産)・米麹(国産米)・醸造糖類・醸造アルコール アルコール分 15.0度以上 16.0度未満 内容量 180ml (以上、フタより転記) このお酒ですが、カップに“山中鹿介ゆかりの銘酒ほろ酔”と書かれております。 山中鹿介(やまなかしかのすけ)は、おそらく戦国時代の一時期に山陰地方を支配した尼子氏麾下の武将のことでしょう。 その山中鹿介と青砥酒造さんとの関係については、手元の文献からも、また蔵元さんのWebsiteからも、明確な記述を見つけることができませんでした。 一方で、蔵元さんのWebsiteには、その歩みを記したページに以下の記述がありました。 「 古来より良質の砂鉄が採れることで知られる安来市。  戦国時代には、鉄をめぐって尼子、毛利両軍の激突の地となりました。  1895年(明治28年)に、創業した青砥酒造は、  その両軍が戦った山のふもとの静かな街道沿いにあります。」 これはあくまでも私の推測ですが、尼子軍と毛利軍との戦いの場になった地でその当時に造られたお酒を山中鹿介も飲んだであろうと考えて、その土地の酒造りを今日まで継承しているという意味が、上記カップに印刷されている“ゆかり”という言葉に込められているのではないでしょうか? あれ!そういえば。 上方から江戸への“下り酒”を最初に江戸へ届けたのは、たしか山中鹿介の息子でしたよ。 …

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【お酒】991.金盃 尊皇 本醸造 お燗瓶

山﨑合資会社 愛知県西尾市西幡豆町柿田57 アルコール分 15.5度 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール 精米歩合 70% 内容量 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 山﨑合資会社さんのお酒は、昨日、辛口純米焚火カップをいただいております。 今日いただくこのお酒は、お燗瓶に詰められた本醸造です。 いささかくどいようですが、本醸造の意義についてはかつてこちらで触れておりますので、ご参照ください。 本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。 お燗をつけると、お酒の甘い香りが漂ってきました。 うまみはやや濃いめです。 醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、やわらかさも少しあるみたいです。 一方で、苦みや雑味はないみたいです。 それにキレがよく、スッと引いていきます。 酸味はややはっきりしています。 すっぱさは強くはないものの、鋭さを少し感じます。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みはややはっきりしています。 かなりさらっとした甘みをちょっと感じる程度です。 やや濃醇で旨やや甘口のおいしいお酒でした。 酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみとともに、酸味に鋭さを感じるので、飲みやすくはないと思います。 しかし、キレのよさと雑味のなさとによって、軽快さを感じます。 飲みごたえある味わいが…

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【お酒】990.辛口純米 焚火 カップ

山﨑合資会社 愛知県西尾市西幡豆町柿田57 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米) アルコール分16度 精米歩合 70% 原料米の品種名 愛知県産若水100% 内容量180ml (以上、ラベルより転記) 愛知県は西尾市の蔵元さんです。 といっても、西尾の市街地からは遠く離れた、名鉄蒲郡線西幡豆駅近くに蔵を構えていらっしゃるようです。 どうやらここは、数年前の合併で西尾市に編入された地域のようです。 このお酒ですが、愛知県産の“若水”なる酒米を100%使用しているのだとか。 この若水について、文献では以下のように紹介されておりました。 「 五百万石の耐倒伏性が強化された品種。早生、地方によっては中生、耐倒伏性、耐冷性は強いが耐病性は弱い。やや大粒で心白の発生率が高い。心白は大きく、タンパク質含量はやや多い。」(※1) あれ? たしかタンパク質については、一般的には「酒造りに必要(たとえば、日本酒独特の旨みは、麹カビがたんぱく質を分解してつくるアミノ酸に由来する)だが、多すぎるとかえって、味や香りを損なってしまう。」(※2)とか、あるいは「たとえば、原料米にタンパク質が多いと、酒になった際にアミノ酸が多すぎて、味が重くなってしまう。」(※3)と言われていますよね。 そのタンパク質がやや多めの酒米を使って、しかもそれを精米歩合70%と比較的低精白で使用しているわけですから、このお酒はかなりしっかりした味わいに仕上が…

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【お酒】989.本醸造 わかぼたん ぼたんカップ

三和酒類株式会社 大分県宇佐市山本2231-1 アルコール分 15度以上16度未満 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール 精米歩合 65% 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 三和酒類さんは、どうやら麦焼酎“いいちこ”を造っている蔵元さんのようですね。 いいちこは全国的に広く普及している焼酎だと思いますが、一方でこちらのお酒は、先週末に佐賀県で酒集めをしたときまで見たことがありませんでした。 そんな大分県産のこの酒をいただきます。 本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、ややはっきりしておりました。 おお、これは最初に苦みがきますね。 かなりはっきりした苦みですが、決して嫌味はないみたいです。 うまみは濃くはないですが、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみを感じます。 酸味はひかえめです。 実際にはあるのかもしれませんが、苦みに隠されているみたいです。 甘みはややはっきりしています。 さらっとした甘みをほんのりと感じます。 苦みばしった、苦やや甘口のお酒でした。 苦みははっきりしていますが、嫌味のない苦みでした。 これは酸味料に由来する苦みとはちがうと思います。 きっとこの苦みが、大分の食べ物と合うのでしょうね。 いつか大分へ行って、このお酒を地元の料理と一緒にいただいてみたいものです。 ☆★☆★☆★☆★☆★ 2017/11/14 …

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佐賀県の西側での酒集め

いいかげんにしてくれよ! 関東地方、毎日毎日雨ばっかりじゃないか!! 最近の台風は、“台風一過”って言葉を知らねぇのかよ!!! そう思いながら天気予報を見ていたところ、なんと今週末、九州は晴れるって言うじゃありませんか! その言葉を信じて、今回、晴れている九州へ行って酒集めをしてみましたよ。 九州と言えば焼酎が有名ですが、その中でも「佐賀は日本酒の生産県にして消費県であることが特徴です。県内の清酒消費量の6割以上は佐賀の酒です。これは、九州の北部3県である福岡、長崎の3割程度に比べれば顕著です。言うなれば佐賀県民の消費が佐賀酒を造らせているのです。そして、佐賀県民の酒の嗜好は佐賀の食風土と深く結びついています。」(※1)とのことでした。   (※1)平尾茂『佐賀酒ものがたり』p.10(2014.1 西日本新聞社) しかも佐賀県では、県庁所在地の佐賀市がある県東側よりも、西側により多くの蔵元さんが位置しているようでした。 そこで、今回はあえて佐賀市には立ち寄ることなく、佐賀県の西側を歩き回って酒集めをしてみました。 まずは、成田空港からJetstar★福岡空港行に搭乗。 ここで、誠にもって大迷惑なアクシデントが発生! 本名で搭乗手続をしなかった奴がいて、本人確認とやらに15分も費やしやがった。 いくら自分の名前が嫌いでもさ、こういうセキュリティが厳しい場面では、他の人に迷惑をかけないために本名を使えよ! それにまた、濃霧の影響で、…

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【お酒】988.千代むすび カップ

千代むすび酒造株式会社 鳥取県境港市大正町131 アルコール分/15度 原材料名/米・米麹・醸造アルコール・糖類 原料米/すべて国産 180ml (以上、ラベルより転記) 千代むすび酒造さんのお酒は、かつて鬼太郎純吟カップとねずみ男純吟カップとを飲み比べております。 今日いただくこのお酒ですが、誠に残念ながら、糖類添加の三増酒でした。 しかし、酸味料は添加されていないみたいです。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、少し茶色がかっておりました。 お燗をつけると、香りがはっきりしてきました。 うまみは、あれ?、やや濃いめです。 それに、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが豊かです。 熟成感も少し感じます。 軽い苦みもちょっとだけあるみたいですが、気にはならない程度です。 それでいて、キレはかなりよいみたいです。 酸味ははっきりしています。 すっぱさがあって、しかも鋭さを感じます。 刺激やピリピリ感はありません。 意外にも、甘みはひかえめでした。 かなり弱く、ほとんど感じません。 糖添三増酒にありがちなとろみのような舌触りもほとんど感じません。 酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみと鋭い酸味とがパッと広がってスッと引く、やや濃醇で辛口のお酒でした。 甘くないのは、糖類の添加量自体が少なく、よって残存糖類も少ないからでしょうか? やや濃いめです…

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【お酒】987.越前岬 本醸造 カップ

田邊酒造有限会社 福井県吉田郡永平寺町松岡芝原2-24 アルコール分 15.0度以上16.0度未満 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール 精米歩合 65% 内容量 180ml (以上、ラベルより転記) 酒銘とされている越前岬は、福井県の海岸沿いにある景勝地のようです。 しかし、このお酒の蔵元さんは内陸部の、むしろ永平寺に近いところに位置しているようです。 ちょっとわかりづらいですが、右下の拡大縮小ボタンのところに永平寺が隠れています。 今日いただくこのお酒については、文献で以下のように紹介されておりました。 「越前岬の名に恥じない酒をと、蔵の良心を込めて造る本醸造で、くせのない味わいが飲みあきさせない。」(※1) 蔵の良心を込めて造られたこのお酒、そろそろいただいてみたいと思います。 本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、少しはっきりしておりました。 燗をつけると、お酒らしいいい香りが漂ってきました。 うまみは濃くはないですが、しっかりしています。 醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみですが、それほど強くはないみたいです。 香ばしさがちょっとだけあるみたいですが、麹由来でしょうか? 苦みや雑味はありません。 酸味はややはっきりしています。 すっぱさも少しありますが、むしろさわやかさのほうがはっきりしています。 刺激やピリピリ感はありません…

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【お酒】986.瑞泉 お手軽カップ

有限会社高田酒造場 鳥取県岩美郡岩美町浦富1694 アルコール分15.0度以上16.0度未満 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール・糖類 180ml (以上、カップの印刷事項より転記) 「近くにある名刹・天台宗吉祥院の山号「瑞泉山」にちなんで、全品『瑞泉(ずいせん)』の銘柄で通している。」(※1)という由緒正しき酒銘のこのお酒ですが、誠に残念ながら、糖類添加の三増酒でした。 ただし、酸味料は添加されていないみたいです。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、うっすらと着いている程度でした。 お酒の香りはよいですね。 酒臭い(←ほめ言葉です)香りがふわっとしますよ。 うまみはやや淡めですが、淡いなりにしっかりしています。 それに弱いながらも、醸し出された酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみをほんのりと感じますよ。 クドさはないので、やはり本当に酸味料は添加されていないのでしょう。 それに苦みや雑味はありません。 酸味ははっきりしています。 強くはないものの、すっぱさがはっきりしていて、しかも鋭さを感じます。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みは、あれ? 糖添なのに、むしろひかえめです。 とろみのような舌触りは、ほんのかすかに感じる程度です。 意外にも、やや淡麗で辛口のお酒でした。 クドさがなくてすっきりしていますが、弱いながらも酒臭さ(←くどいよ…

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【お酒】985.上撰わかさ ニューカップ

株式会社わかさ富士 福井県小浜市木崎13-7 アルコール分 15度 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)醸造アルコール 180ml詰 (以上、ラベルより転記) このお酒のカップは、かつていただいた岩手県の廣喜と同じものですね。 おそらく、酒屋向けの既製品なのでしょう。 “上撰わかさ”というお酒については、手元の文献で以下のように紹介されておりました。 「「若狭」と「若さ」をかけたその名の通り、若い活力を感じさせるやや辛口の酒。さまざまな料理にあう飲みやすさで、地元の支持を一身に受けている。」(※1) はたしてそのとおりの味わいなのでしょうか? それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、かすかに茶色がかっていることがわかる程度でした。 おお! うまみはやや濃いめで、しっかりしています。 こちら久々の~!(←パンチDEデートより)、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみをしっかりと感じます。 それでいて苦みや雑味は一切感じません。 キレもよいですね。 酸味はややはっきりしています。 軽めではあるものの、すっぱさに鋭さを感じます。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みはややひかえめです。 かなりさらっとした甘みを、かすかに感じる程度です。 しっかりしているもののキレがよく、酸味が効いている、や…

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【お酒】984.トップ水雷 ちょっこし いま飲み カップ

株式会社稲田本店 鳥取県米子市夜見町325-16 アルコール分 14.0度以上15.0度未満 原材料 米・米こうじ・醸造アルコール 180ml (以上、カップの印刷事項より転記) (米の産地表示なし) このお酒ですが、“トップ水雷”という酒銘なのだとか。 その由来について、文献には以下のような記述がありました。 「トップ水雷は明治四十五年、皇太子(大正天皇)が米子の地に行幸された折に随行された東郷元帥が稲田家から酒の薦樽を贈られ、その返礼に日露戦争で活躍した新兵器「水雷」の名を命名したもので、現在の酒瓶にも東郷元帥直筆のラベルが貼られている。」(※1) 鮎正宗や李白もそうだと思いますが(李白のほうはあくまでも推測ですが)、たとえ有名人といえども、何の準備もなくいきなり酒銘をつけなければならない羽目になった場合には、きっとそのときにちょうど関心があったことにひっかけて命名せざるを得ないのでしょう。 じゃ、“トップ”のほうはどういう由来なのでしょうね。 コロムビア・トップみたいなものでしょうか? (おまえたまたま思いついたから書いただけだろ!) ということで、そろそろいただいてみたいと思います。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、かすかについていることがわかる程度でした。 うまみは淡めです。 やわらかいうまみをほんのりと感じる程度です。 苦みや雑味はまったくありません。 …

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