【お酒】1090.燦然 上撰 本醸造 カップサンゼン

菊池酒造株式会社 岡山県倉敷市玉島阿賀崎1212 原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール 精米歩合:70% アルコール分15.0度以上16.0度未満 180ml詰 (以上、フタとカップの印刷事項とより転記) 昨日いただいた燦然カップ(普通酒)に引き続き、今日も菊池酒造さんのお酒をいただきます。 今日いただくこのお酒は、上撰の小印が付けられた、精米歩合70%の本醸造のカップ酒です。 本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、わずかに茶色がかっていて、澄んだ感じでした。 こういう色のお酒って・・・、 うまみは濃くはないですが、しっかりしています。 醸し出された酒臭い(ほめ言葉です)うまみも少し感じますが、それよりもやっぱり苦みが少しはっきりしています。 香ばしさも少しあるみたいです。 それでいてキレがよく、透明感も感じます。 酸味はややはっきりしています。 すっぱさが少しあって、さわやかさも少し感じます。 それに、ちょいピリですね。 甘みはややはっきりしています。 強くはないものの、少しべとつくような気がします。 ちょい苦ちょいピリやや甘口のお酒でした。 これまでに、苦みの強い醪を多めのアル添でのばして搾ったような味わいのお酒にいくつか出会いましたが、それらはみな普通酒でした。 今日いただいたこのお酒は本醸造ですから、醸造アルコールの添加量に上限があって、…

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【お酒】1089.燦然カップ

菊池酒造株式会社 岡山県倉敷市玉島阿賀崎1212 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール アルコール分14.0度以上15.0度未満 180ml (以上、カップの印刷事項より転記) 「酒造りを始めたのが明治十一年。「燦然と輝く」という言葉の通り、代表酒銘の「燦然」には、数ある酒の中で輝くというようなすばらしい酒という意味が込められている。」(※1)という燦然(さんぜん)。 ネタが尽きたところで、そろそろいただいてみたいと思います。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。 最初に甘みを感じました。 けっこうはっきりしていますが、けっしてべとつかない、さらっとした甘みです。 うまみは淡めです。 やわらかいうまみをほんのりと感じる程度です。 苦みや雑味はありません。 酸味はややはっきりしています。 すっぱさはちょっとだけで、むしろさわやかさをややはっきりと感じます。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みとさわやかさとがよく合う、淡麗爽快甘口のおいしいお酒でした。 甘いですが、クドさはまったくありません。 甘み自体がさらっとしているのみならず、さわやかさもうまく作用しているようです。 それに雑味がまったくなくて、きれいな味わいです。 これ、なかなかいけるんじゃないの。 (※1)山陽新聞社出版局編集・岡山県酒造組合連合…

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愛の国カンダーラへ

ゴダイゴの歌に、『ガンダーラ』という曲があります。 たとえ著作権法上の引用の用件を満たしていても、歌詞を紹介すると某著作権管理団体の標的にされかねませんのでやめておきますが、なんでもガンダーラはインドにあって、どんな夢でもかなう愛の国なのだとか。 私も長年見続けてきた夢をかなえたくなったので、JR東日本の週末パスを使ってカンダーラを目指して出かけてまいりましたよ。 まずは、東京駅から山形新幹線つばさに乗車。 東京駅から2時間40分ほど乗って、着いたのは山形駅。 その山形駅で、左沢線(あてらざわせん)のキハ101系ディーゼルカーに乗りかえ。 座席はロングシートです。 あー雪がいっぱい積もっていやがる。 でも昨日まで荒天だったようでしたが、この日は降っていませんでした。 山形駅から約30分、7駅乗って、着いたのは寒河江(さがえ)駅。 駅の横にある小屋からバスターミナルから、荒町南行のバスに乗り換え。 20分ほど乗って、松橋角のバス停で下車。 今回は、山形県河北町の谷地で、酒集めをしてみようという算段なのです。 谷地の街は、景色のよいところでしたよ。 これは葉山。 そしてこちらはおなじみの月山。 がっさーん!(月山) 立て!ジョー!(楯状火山) あそびでねぇんだ!(アスピーテ) (水曜どうでしょうより) 私ね、積もった雪を見ると、いつも思うことが…

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【お酒】1088.二波山松緑 お燗瓶

株式会社笹目宗兵衛商店 茨城県笠間市笠間1339 正180ml詰 (ここまで、瓶の印刷事項より転記) アルコール分15.0度以上16.0度未満 原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール (以上、王冠より転記) 昨日いただいた二波山松緑(ふたばやままつみどり)のカップ酒に引き続き、今日も笹目宗兵衛商店さんのお酒をいただきます。 今日いただくこのお酒は、お燗瓶に詰められた普通酒です。 品質表示を見る限りでは、カップ酒と異なり、こちらには糖類が添加されてないみたいです。 この王冠は、岡山の極聖(きわみひじり)のお燗瓶で用いられていたものと同じものですね。 もしかしたら、業務用の既製品なのかもしれませんね。 カップ酒(糖添)もお燗瓶(糖類添加の表示なし)も普通酒ですが、はたして味わいにちがいがあるのでしょうか? 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、カップ酒と同じく、かすかに着いていることがわかる程度でした。 うーん、これはなぁ。 カップ酒よりも酒臭さ(←ほめ言葉です)が少しはっきりして、苦みも強めのように感じます。 アルコール香もはっきりしているようです。 でもやっぱり甘みがはっきりしていて、しかもとろみのような舌触りもあるみたいです。 もし同じお酒だとすれば、カップ酒との味のちがいは、仕込みタンクのちがいに起因する個体差でしょうか? でも、こっちのほうがカップ…

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【お酒】1087.二波山松緑 カップ

株式会社笹目宗兵衛商店 茨城県笠間市笠間1339 原材料名:米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール、糖類 アルコール分:15度 正180ml詰 (以上、カップの印刷事項より転記) 笠間稲荷神社の門前に蔵を置く蔵元さんのお酒、“二波山松緑(ふたばさんまつみどり)”です。 “二波山-”という酒銘ですが、そういう名前の山があるわけではないみたいです。 「銘柄は筑波山と加波山の双璧を言い表す「二波山松緑」。」(※1)という記述にあるとおり、茨城県を代表する二つの名峰からとったようです。 これが筑波山。 四六のガマで有名な筑波山ですよ。 そしてこれが加波山。 加波山事件(三島通庸暗殺未遂事件)でおなじみの山です。 そんな茨城県の名峰からその名をいただくこのお酒ですが、誠に残念ながら、糖類添加の三増酒でした。 ただし、酸味料は添加されていないみたいです。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、かすかに着いていることが確認できる程度でした。 燗をつけると、お酒の甘い香りが漂ってまいりました。 最初に甘みを感じます。 やはり三増酒らしい、とろみのような舌触りがありますね。 うまみは淡めですが、淡いなりにしっかりしています。 やわらかいうまみをかすかに感じますが、それよりも渋みのほうがちょっと際立っているようです。 香ばしさもかすかにあるみたいです。 …

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【お酒】1086.金冠黒松 カップ

村重酒造株式会社 山口県岩国市御庄五丁目101の1 アルコール分 15度 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類 180ml 金冠黒松という酒銘について、蔵元さんのWebsiteでは以下のように紹介されておりました。 「古来、黒松は式典、結婚式等お祝い事には必ず飾られた喜びを象徴するもので、初代蔵元が当社の酒を飲む事によって皆様により多く幸せがもたらされる様、金冠を上に載せ金冠黒松と名付けました。」 これは私の意見ですが、“金冠”も“黒松”も、他社では酒銘よりもむしろ小印として使用されることが多いように思います。 とくに“黒松”は、灘五郷のうち西宮郷に蔵を置く白鹿(辰馬本家酒造)さんや白鷹さん、それに御影郷の剣菱さんが、上撰(特撰?)クラスのお酒に付けておりますね。 そんな金冠黒松ですが、誠に残念ながら糖類添加の三増酒でした。 ただし、酸味料は添加されていないみたいです。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。 うまみは淡めです。 醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみをほんのわずかに感じるか感じないかといった程度です。 苦みや雑味はまったくありません。 酸味ははっきりしています。 すっぱさが強くて、しかも鋭さを感じます。 それに、ちょいピリでした。 甘みははっきりしています。 ほんの少しではあ…

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【お酒】1085.猩々 カップ

北村酒造株式会社 奈良県吉野郡吉野町大字上市172-1 アルコール分15度以上16度未満 原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類 180ml詰 (以上、ラベルより転記) 昨日の猩々(しょうじょう)の上撰カップに引きつづき、北村酒造さんのお酒をいただきます。 今日いただくこのお酒でしたが、残念ながら糖類添加の三増酒でした。 また、小印が付けられていないということは、これは佳撰クラス(級別制度下における二級酒相当か?)のお酒なのでしょうか? 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、かすかに着いている程度でした。 うまみはやっぱり濃くはないですね。 うまみよりも軽い苦みのほうがはっきりしておりますが、苦みは上撰ほど強くはないみたいです。 やはりこのお酒にも透明感があって、キレもよいみたいです。 酸味はややひかえめです。 すっぱさがちょっとだけあるみたいです。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みははっきりしています。 糖添三増酒にありがちな、とろみのような舌触りをちょっと感じます。 ちょい苦甘口のお酒でした。 苦みは上撰よりもちょっとだけひかえめです。 しかし、うまみがそれほどはっきりしておらず、しかも甘めでした。 これはあくまでも私の予想ですが、上撰と造りの基本は同じであるものの、糖類が添加されている分だけ上撰よりも米由来の成分が少ないことに起因する…

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【お酒】1084.猩々(しょうじょう) 上撰 カップ

北村酒造株式会社 奈良県吉野郡吉野町大字上市172-1 原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール アルコール分15度 180ml詰 (以上、フタに貼られたラベルより転記) 「「猩々」とは、もともと中国の古い故事に出てくる想像上の生き物で、海中に棲み、人面だが猿に似た体の、無類の酒好きの妖精とされる。後に日本で能楽の演目となり、一般に浸透するようになった。」(※1)という猩々(しょうじょう)。 その酒好きの妖精をその名にいただくこのお酒をいただきます。 普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。 お酒の色は、かすかに茶色がかっておりましたが、透き通った感じがしました。 ああ、やっぱり。 うまみというか、むしろ苦みが少しはっきりしています。 それでも透明感があって、キレもよいみたいです。 酸味はややひかえめです。 すっぱさがちょっと、さわやかさもちょっとといったところでしょう。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みはややはっきりしています。 ちょっとべとつくようです。 ちょい苦いやや甘口のお酒でした。 うまみがほとんどなく、苦みのほうがはっきりしていて、それでいて透明感すら感じるキレのよさでした。 あくまでもこれは私の予想ですが、こういう味わいのお酒って、雑味の出た醪を多めのアルコールでのばしているのではないでしょうか。 それ故に、色合いや味わいに薄さ、すなわち透明感が出るの…

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【お酒】1083.恵那山 純米吟醸 300ml

はざま酒造株式会社 岐阜県中津川市本町四丁目1番51号 精米歩合 50% アルコール分 16度 原材料名 米(国産)・米麹(国産米) 300ml (以上、ラベルより転記) はざま酒造さんのお酒は、かつて恵那山の本醸造カップをいただいております。 今日いただくこのお酒は、純米吟醸酒です。 純米吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。 お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。 あれ? フレッシュな風味がありますね。 もしかして、生貯蔵酒でしょうか? 吟醸香は、フルーティーな香りをほんのりと感じます。 うまみはやや濃いめです。 お米のうまみがしっかりしています。 それに、軽い苦みが少しはっきりしています。 キレはよいみたいです。 酸味ははっきりしています。 すっぱさが少し強めで、鋭さも感じます。 刺激やピリピリ感はありません。 甘みはややはっきりしています。 でも決してべとつかない、さらっとした甘みです。 米のうまみと甘みとを、軽い苦みと酸味とが引き締める、やや濃醇で爽快ちょい苦やや甘口のお酒でした。 酸味と共に、フレッシュさがさわやかな感じをもたらしてくれているようでした。 甘めではあるものの、酸味が鋭く、しかも軽い苦みがあることから、引き締まっているように感じました。

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【お酒】1082.三諸杉(みむろすぎ) 菩提酛 純米酒 300ml

今西酒造株式会社 奈良県桜井市大字三輪510 ■原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米) ■アルコール度/16度 精米歩合の表示なし 内容量 300ml (以上、ラベルより転記) 大神神社のお膝元に蔵を置く今西酒造さんのお酒は、かつて三諸杉(みむろすぎ)のカップ酒(普通酒)をいただいております。 今日いただくこのお酒は、“菩提酛(ぼだいもと)”を使用して造られた純米酒なのだとか。 精米歩合が表示されておりませんでした(蔵元さんのWebsiteでは70%と紹介されておりました)。 純米酒には精米歩合の制限はありませんが、それを表示する必要はありますので(※1)、これはルール違反でしょう。 細かいことを指摘するのはこのくらいにして、本題に入ります。 菩提酛とは、「室町時代中期に、奈良市の郊外にある菩提山正暦寺において創製された酒母で、現在普及している速醸酛や生酛系酒母の原型であると考えられている。」とのこと(※2)。 “酒母(しゅぼ)”すなわち“酛(もと)”の意味についてはかつてこちらで触れておりますが、要するに、酵母の培養液のことです。 日本のお酒は、麹が出す糖化酵素が米のデンプンを糖に変え、その糖を酵母がアルコールに変えることで造られます。 この酒母(酛)と、麹、蒸米(掛米)、そして水をタンクの中へ仕込み、上記2つの変化を同時に進行させて(並行複発酵)お酒を造るのですが、その発酵を一気に進めるためにあらかじめ酵母を培養し…

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