盛川酒造株式会社
広島県呉市安浦町原畑44
原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類
アルコール分:14.5度
180ml
(以上、ラベルより転記)
「 蔵の横を野呂川が流れる。蛍や鮎も住むきれいな水。「その伏流水を使って仕込んでいます。軟水なので、口当たりのやわらかい酒になります。それが昔からの特徴。甘口に感じるようですよ」と盛川社長は説明する。」(※1)とあるように、口当たりがやわらかくて甘口だという“白鴻(はくこう)”。
残念ながら、糖類添加の三増酒でした。
でも酸味料は添加されていないみたいでしたよ。
話のネタが尽きたところで、いただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
缶をつけると、お酒の甘い香りがかすかに漂います。
うまみは濃くはないですが、しっかりしています。
米のうまみがふわっとひろがりますよ。
酒臭さ(ほめ言葉です)もかすかに感じます。
苦みや雑味はなく、キレはよいですね。
酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めで、鋭さはありません。
でもスースー感は少しはっきりしています。
ピリピリ感はありません。
甘みははっきりしております。
厚みはあるもののべとついた感じはなく、さらっとしていますね。
ちょいスーすっきり旨甘口のおいしいお酒でした。
三増酒なのに意外にも米のうまみがはっきりしていて、淡さや薄っぺらさはありませんでした。
それに酸味料が添加されていないからか、クドさはまったく感じませんでした。
14度台でちょいスーなのはアル添多めだからかもしれませんが、それ故にスッキリした口当たりに仕上がっておりましたよ。
甘みははっきりでしたが、これも意外にもべとつきがありませんでした。
くやしいけれど、これ、うまいね。
察するに白鴻は、昔からのこの味わいが地元で一定の支持を得てるのではないでしょうか。
それ故に、この味わいを変えてしまうことを避けるため、今でも糖添を維持なさっているのかもしれませんね。
(※1)中国新聞社メディア開発局出版部編『広島の酒蔵』p.116(1995.2 中国新聞社)
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